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佐渡市食/ごはん2022.09.16

日常に果物が溢れる、北緯38度線上のフルーツアイランド

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

平山貴之 さん

平山貴之 さん
平山農園代表。兵庫県神戸市出身。「農業をしたい!」という想いから2012年の秋、佐渡市羽茂地区へ移住。2年間の研修を経て、「平山農園」を立ち上げ、同地にて柿とブルーベリーを栽培。さらに、アンポ柿やドライフルーツ、羽茂産のル レクチエ(西洋ナシ)、越後姫(イチゴ)、リンゴを使ったコンポート、ジャムなどを製造・販売している。20代の頃からバックパッキング、留学、ワーキングホリデーでさまざまな国へ行くほど、海外に滞在することが好き。

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たくさんのフルーツに溢れた離島「佐渡島」

私の住む佐渡市は、島を代表する特産品〈おけさ柿〉をはじめ、ル レクチエ(西洋ナシ)・越後姫(イチゴ)・イチジク・リンゴ・ミカン・キウイフルーツ・モモ・サクランボなど、さまざまな種類の果物が栽培されています。特に、私が農業を行う羽茂地区で穫れる〈まるはのおけさ柿〉は、2019年の大嘗祭に、「庭積の机代物」の一つとして供納されました。また、「ミカン栽培の北限」「リンゴ栽培の南限」とも呼ばれ、全国でも珍しい地域なんです!

さらに、モミジイチゴやアケビ、クワの実、ヤマブドウなど野生のフルーツも豊富で、農産物に留まらず、野生の木の実もたくさんあります。まさに、「フルーツアイランド」と呼ぶのにふさわしい地域! 地元の神戸にいたときの佐渡のイメージは「お酒・お米・金山」のイメージでしたが、移住してからこんなにもフルーツに溢れているのか!と、驚いています。

日常の中に息づく、果樹栽培の習慣

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現在、私は柿やブルーベリーといった果物を栽培しています。もともと、果物づくりを志し、妻の地元であった佐渡市羽茂地区に移住してきました。そこでは多くの果樹農家さんたちが、プライドを持って、品質の良い果物を栽培していることに感動しました。さらに驚いたのは、果物以外の作物を生産する農家の人も、家庭菜園で果物を育てている人たちが多かったこと。庭に、ミカンやリンゴ、モモ、キウイなどが当たり前のように植えられている家が多いのです。

「果物」を通して、佐渡を訪れるきっかけを作りたい

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先日お会いした県外出身の方は、「地元で食べていた柿は、味が薄く甘くなかった。佐渡の柿を食べて、柿がこんなに甘くて美味しいと初めて知った」と、言っていました。
まだまだ知名度の低い、佐渡産のフルーツたち。しかし、質も高く一度食べれば虜になってしまうほどの美味しさです。私は、果樹栽培を通じ、佐渡のフルーツの美味しさをもっと知ってほしいと思っています。そのためにも、年中販売できる、コンポートやジャムなどの加工品づくりにも積極的に取り組み、より果物に触れる機会を作っていきます。


編集部コメント

私が「佐渡の魅力」と聞いて一番に思い浮かぶのは、「佐渡金銀山、朱鷺、海の幸」。しかし、果樹栽培も盛んな地域なのだと、私自身、平山さんのお話を通じて知ることができました。新潟県内ではあまり見られない、ミカンやリンゴ、レモンといった果物栽培が盛んなのも佐渡の特徴ですね。そして、平山さんのように熱心に美味しい果物を作っている農家さんが多いとは! とても素敵な地域だと感じました。(小日山)