feature_niigatanokomejirushi_k06_ec
魚沼市風/ふうど2022.10.07

雪国に漂う飾らない雰囲気、ここでしか感じられない独特のやすらぎ

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

星宗兵 さん

星宗兵 さん
魚沼市出身。〈自在館〉 26代目当主。高校卒業後、東京の大学に進学し経営学を学ぶ。その後、都内で経営コンサルタントとして3年ほど働いたのち、実家に戻り家業を継ぐ。趣味は山登り、スキー、読書。特にスキーは幼い頃から親しんでおり、バックカントリースキー(レジャー用に整備された区域外の山で行うスキー)を楽しむほど。

https://www.instagram.com/jizaikan_hoshi/
https://www.jizaikan.jp/

豪雪地帯ならではの県民性は「諦め」?

私は現在、魚沼市で400年続く山宿〈自在館〉の26代目当主として、宿の経営をしています。魚沼市の特徴といえば冬、あたり一面を包む「雪」。多いところでは積雪量4メートル超を観測することもある、豪雪地帯です。

凍てつく寒さと激しい積雪。このような厳しい気候の中でもコツコツと働き続けなければいけない環境にいることから、新潟県民の県民性は「我慢強い」と言われることがよくあります。

しかし、豪雪地帯で暮らす新潟県民として、その表現には少し疑問が残ります。「我慢」というよりは「諦め」の方がニュアンスとしては近いでしょうか。壮大な雪山や、そびえ立つ雪壁を見るたびに、「人間は自然に敵わないなあ」と思います。

feature_niigatanokomejirushi_k06-1
feature_niigatanokomejirushi_k06-2

「努めて何もしない」休日を過ごすのにぴったりな魚沼市

そんな「諦めることを知っている」人々が住む地域だからこそ醸し出される、素朴で飾らない雰囲気こそが魚沼市の魅力だと感じています。思えば、食や文化も素材を生かしたシンプルなものが多いです。

「何かしていないと損」という気持ちになりやすい現代人にとって、「諦める」ことは非常に難しいことでしょう。平日は仕事に追われ、休日もどこかへ遊びに出るとなると脳は常にアクティブに動いています。五感を使わないで心身を休めるという、本当の意味での休息を取れていない人は多いのではないでしょうか。人生100年時代と言われる現代、人生を長いスパンで考え、定期的に「努めて何もしない」という休息を挟むことが必要だと感じます。

feature_niigatanokomejirushi_k06-3

そんなとき、素朴で飾らない雰囲気が漂う魚沼市は、休息の場所としてぴったりだと思うのです。ここでしか感じられない独特のやすらぎがあります。豊かな自然を見て、温泉に入って、シンプルな食事をして、ぐっすり眠る。ぜひ魚沼市で「努めて何もしない」休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。


編集部コメント

新潟市に住む私は魚沼市ほどの豪雪を体験したことはありませんが、写真を見るだけで、あまりの雪のダイナミックさに驚いてしまいますね。努めて何もしない休日はもうしばらく過ごしていないなあと感じたので、今年の冬は魚沼市で、雪見風呂に浸かりつつ美味しいご飯を食べて、のんびり冬籠りをしたいです。(齋藤)