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関川村技/わざ2023.01.13

愛猫家は必見! 新潟が全国に誇る関川村の〈猫ちぐら〉

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

今回は、第3回コメジルシ編集会議に参加いただいた、〈新潟Komachi〉の佐藤夏紀さんが思う「#新潟のコメジルシ」記事が公開! 第3回コメジルシ編集会議の様子は、こちらからご覧ください。
▶︎https://www.instagram.com/tv/Cj-Lb9nqaGJ/

佐藤夏紀 さん

佐藤夏紀 さん
〈新潟Komachi〉編集部所属。福島県出身。高校時代まで福島県塙町で過ごし、大学進学を機に新潟市へ。新潟大学を卒業後一度地元に戻り、広告会社を経て、2022年からニューズ・ラインに入社。主に〈新潟Komachi〉の編集業務を担当する。趣味はカメラとアイドルの推し活。休日はイベントついでに旅行をしたり、ポートレート撮影に出かけたりしている。

https://www.andkomachi.com/

日本酒やお米だけじゃない! 新潟が誇る伝統民芸品

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新潟の特産品といえば「日本酒とお米」というイメージが強いと思いますが、実は民芸品も全国に誇れるものがあります。その一つが関川村で作られる〈猫ちぐら〉。
愛猫家の方はご存じだと思うのですが、簡単にいうと稲わらで作られた猫の寝床です。猫ちぐらの中は冬は暖かく、夏は涼しい。さらに狭くて暗いので猫たちが快適に過ごせるんだそう。以前、メディアで取り上げられた際、全国の愛猫家から注文が殺到し、一時期は入手困難になることもありました。

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起源は子守のためのゆりかご。農家の知恵が生み出した名品

猫ちぐらの歴史は古く、明治あるいはそれより前ともいわれています。関川村で豪農の館として知られ、現在は国重要文化財に指定されている〈渡邉邸〉の使用人が、愛猫家の当主夫人のために作ったものがルーツなんだそう。古くから新潟の農家では、乳幼児を稲わらで編んだカゴに入れて子守をする習慣があり、それをヒントに猫用を作ったのだとか。
全国でも有数の豪雪地帯として有名な新潟で、主に雪に閉ざされる農閑期に作られていたそうですが、猫ちぐら1個に使用する稲わらはコシヒカリ約20束。稲わらを材料に使うという点が米どころならではの発想ですよね。

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愛猫へ世界に一つだけのプレゼントを

現在、猫ちぐらは〈関川村 猫ちぐらの会〉の会員によって作られています。一つひとつ丁寧に編み込んで作るため、その表情はさまざま。丸型がベースですが、少し縦に長かったり、編み目が個性的だったり…同じものはありません。まさにオンリーワンの工芸品です。これも関川村産猫ちぐらの魅力ではないでしょうか。注文から数ヵ月でお手元に届くようなので、猫ちゃんを飼われている方はぜひ。ちなみに、「犬ちぐら」もありますので愛犬家の方々もいかがでしょうか。
最愛のペットに新潟のステキな伝統工芸品をプレゼント。そんな粋なペットライフをお楽しみください。


編集部コメント

猫ちぐらの存在は知っていましたが、コシヒカリの稲わらを材料としていることや、雪深くなる農閑期に作られていたこと、そして一つひとつ手作業で作られていることなどは初めて知りました。まさに新潟だからこそ生まれた伝統工芸品ですね。調べてみたら、関川村にある〈道の駅関川〉では、〈関川村 猫ちぐらの会〉の皆さんが猫ちぐらを編む様子を見学できるそう。気になった方がいたら、ぜひ足を運んでみてください。(齋藤)