江戸時代から続く、伝統と新たな魅力が融合する〈醸造のまち〉
「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ?
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。
今回は、第3回コメジルシ編集会議に参加いただいた、〈新潟Komachi〉の小田さんが思う「#新潟のコメジルシ」記事が公開! 第3回コメジルシ編集会議の様子は、こちらからご覧ください。
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米どころ・新潟が育む、摂田屋の発酵文化
おいしい水と空気、肥えた土壌…豊かな自然に恵まれた、日本屈指の米どころ・新潟。おいしいごはんはもちろんですが、この土地が作る良質なお米を使った糀から、さまざまな発酵食品が作られ、「発酵王国」とも呼ばれているんです。なかでも長岡市にある摂田屋地区は、江戸時代から続く醸造蔵が数多く残る「醸造のまち」であり、近年の発酵文化への関心の高まりを受けて、現在も進化を続けている注目のエリアです!
味噌や醤油、日本酒を造る6軒の老舗蔵元
摂田屋地区には、1831年創業の醸造元〈越のむらさき〉をはじめ、有名なグルメマンガ『美味しんぼ』にも登場する〈味噌星六〉など、6つの蔵元があります。まちを歩けば、お酒や味噌などの香りが漂ってきますよ。さらに、国の登録有形文化財や歴史的建造物も多く、歴史や文化も楽しめます。
ニューオープンが続々! 摂田屋がますます盛り上がっている
そんな新潟を代表する発酵文化の魅力があふれる摂田屋。実は最近、この街をさらに盛り上げてくれる話題の新店が続々オープンしているそう。
2022年7月には、発酵の魅力を体感できる、1日1組貸切の宿泊施設〈HAKKO HOUSE NAGAOKA〉が長岡市内にオープン。新潟市・長岡市に8店舗の飲食店を展開する〈SUZU GROUP〉が手がけています。館内には、阿賀野市の〈安田瓦〉のタイルを使った床や、江戸時代に生まれた綿織物〈亀田縞〉で作られた部屋着など、雪国での暮らしや新潟の歴史や文化を感じられるアイテムが散りばめられています。さらに、シェフが目の前で作る地元食材を使ったコースも用意されていますよ。予約は公式HPから受け付けていますので、気になる人はチェックしてみてください。
もう一つ、長岡市にある和菓子の老舗〈江口だんご〉が2022年7月にオープンした 〈江口だんご 摂田屋店〉も話題です。本店でも扱っている名物である〈だんご屋プリン〉のみたらし味は、1846年から続く醸造元〈星野本店〉の醤油を使っているそうです。
また、地元の蔵元の商品を使ったお菓子〈摂田屋蔵元菓子〉にも、ご注目。昔から製造されているサフラン酒で作る〈サフランどら焼き〉や470年の歴史を持つ〈吉乃川〉の甘酒〈朝麹〉を使った〈ミルク饅頭〉など、摂田屋にある蔵元の商品を材料に取り入れたお菓子をラインアップしています。〈サフランどら焼き〉は、摂田屋店のみで販売する限定商品。ここでしか味わえない一品です。
さらに、2022年11月、摂田屋の蔵元の発酵食品と厳選された食材を使った料理を楽しめるレストラン〈5en(ゴ エン)〉も〈吉乃川〉のすぐ向かいにオープンし、さらなる盛り上がりを見せています。
発酵・醸造文化を肌で感じられる!
江戸時代から続く伝統や歴史のある建物が、世代を超えて今も大切に受け継がれている摂田屋。伝統を守ってきた蔵とお店が繋がり、新しい商品やニューオープンなど新たなムーブが生まれています。
私が実際に足を運んだ際も、風情たっぷりな街並みを巡りながら、昔ながらの伝統に浸るだけではなく、発酵文化を生かした新しい魅力にも触れられました。人と人とのつながりを大切することで、歴史を誇る醸造蔵と新たな文化が融合し、新たな魅力が生み出されていることが、摂田屋の素敵なところだと思います。
どんどん進化を続けるこの街に、今後も目が離せません! みなさんも発酵・醸造文化を通じて、新潟の魅力の奥深さを感じてみませんか。
編集部コメント
長岡市の摂田屋地区は、酒蔵や味噌・醤油の醸造元が多く集まる、全国的にも珍しいエリアです。また、その多くが創業から何百年もの歴史を持つ老舗ばかり! 新潟の食文化を支えてきたといっても過言ではありません。また、小田さんもおっしゃる通り、発酵・醸造をテーマにした新しいお店が増えていて、近年注目されているスポットだと私も感じています。発酵食品と厳選された食材を楽しめるレストラン、摂田屋で作られた麹や味噌を使ったお菓子、そして発酵文化を体感できる宿泊施設。どれも、気になるものばかりです! 街歩き、食べ歩きを楽しめ、食文化も学べる摂田屋は、ぜひ一度訪れて欲しい地域です。(小日山)