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阿賀町食/ごはん2023.02.07

あまりのおいしさに魅せられ阿賀町に移住! オーガニックの鬼ぐるみ

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

柳沼陽介 さん

柳沼陽介 さん
福島県出身。大学進学を機に上京し、卒業後は〈千疋屋総本店〉に就職。営業・商品企画を担当し、10年ほど勤務。全国の果樹農家を訪れる中で、自分も店を持ちたいとの思いを抱く。2016年に阿賀町に地域おこし協力隊として夫婦で移住し、地元食材を使ったパンやおやつを販売する店〈パンとおやつ 奥阿賀コンビリー〉を開業。阿賀町の魅力を町外に発信している。趣味は5歳の娘とともに阿賀町散策をすること。

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ねっとりとした濃厚さと確かな旨みが自慢。
阿賀町の〈鬼ぐるみ〉

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突然ですがみなさん、鬼ぐるみって知っていますか? 
鬼ぐるみとは、寒い地域を中心に分布している、縄文時代から存在する日本古来のくるみのことで、新潟県では阿賀町にたくさんの木が存在しています。粒は小ぶりですが、渋さのまったくない、ねっとりとした濃厚さと確かな旨みが自慢のくるみです。

私はそんな鬼ぐるみに魅せられて、2016年に阿賀町に移住してきました。同年、パンとおやつのお店〈奥阿賀コンビリー〉をオープンし、旬の地元食材をふんだんに使った商品を販売しています。ちなみに、〈コンビリ〉とは、「おやつ」「軽食」という意味の阿賀町の方言です。

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県民にもあまり知られていない、鬼ぐるみの魅力を伝えたい

豪雪地帯の阿賀町では、昔から冬の貴重な油分を摂取する食材として、この鬼ぐるみが食べられてきました。くるみを使った料理としては、くるみもちやくるみ入りのおいなりさん、くるみ入りの太巻、すり鉢ですったくるみを塩と砂糖で味付けし、野菜と和えたくるみ和えなどがあります。くるみ和えは、作る過程で最後に少しだけお湯をさすことで油分が乳化して真っ白になり、まるで白和えのような見た目になるんですよ。

このような食べ方でもとても美味しいですが、個人的におすすめなのは、そのまま食べること。素材の味を感じられる食べ方が一番おいしいと感じます。くるみをたくさん練り込んだハード系のパンなどもおすすめです。
〈奥阿賀コンビリー〉では、住民の方々が持ち寄ったくるみを買い取って、福祉施設に殻むきをお願いし、お店で販売するパンやおやつに使わせていただいています。

阿賀町の名物、オーガニックの鬼ぐるみ。存在を知らなかったという県民のみなさんも多いのではないでしょうか? まだ食べたことがない人は、ぜひ一度食べてみてください。みなさんが普段食べることの多い外国産のくるみと食べ比べてみると、味の違いが一口でわかると思いますよ。


編集部コメント

お恥ずかしながら、私も鬼ぐるみの存在を知らなかった県民のうちの一人です。こんなに魅力的な食材が新潟にあったなんて…! そういえば、新潟に来て初めてくるみ入りのおいなりさんを食べたときはとても驚きました。実は、くるみは新潟県民にとって親しみのある食材なのですね。柳沼さんが惚れ込んだ阿賀町の鬼ぐるみ、近いうちに必ず食べたいと思います!(齋藤)