別に特別じゃない。でも“なんとなく”心に残る自然の景色に出会える新潟
「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ?
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。
今回は、第3回コメジルシ編集会議に参加いただいた、〈セナポン〉のシャモトさんが思う「#新潟のコメジルシ」記事が公開! 第3回コメジルシ編集会議の様子は、こちらからご覧ください。
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平凡だけど新潟だから見られる景色
生まれも育ちも新潟市である私。県外に出るなんて考えたこともなかった人生ですが、正直それほど郷土愛が強いわけではありません。
そんな私でも「新潟のいいところは?」と聞かれたら…。ふと思い浮かぶのは「景色」です。
特に美しい絶景のような県外では見られないという特別なものではありません。運転中にふと見かけただけだったり、見慣れていていまさら取り上げるほどでもなかったり…。
でも、新潟「だから」見られる景色。新潟に住んでいると、そういうものに心惹かれる瞬間がたびたびあります。
音すらも覆い隠されたような雪景色
例えば、雪が積もった深夜から早朝にかけての静かな街並み。
普段から閑静な住宅街に住んでいても、雪が積もった日は外のあらゆる音が飲み込まれて無音になります。雪が舞い降りる音が聞こえそうなほどです。あえて窓を開けたり外に出たりしてみるといつもの街並みが別世界のよう。新潟に住んでいたら毎年のように目にする光景なのに、いくつになってもワクワクします。
まぁ、翌朝の除雪を考えると心中穏やかではいられないのですが!
同じ場所の印象をひっくり返す、よりどりみどりな空模様
例えば、毎日の空。
新潟はとりわけ四季の移り変わりがはっきりしている土地ですよね。そのため、一年を通してさまざまな空を見ることができると思います。カラッと晴れた青空、それとは打って変わって彩度が低い曇り・雨空、あたりを少しの間だけ紫やピンクに染める夕焼けなど。
空模様によって街中や農道の印象ががらりと変わるので、「ここってこの天気だとこんなに素敵な所なんだ!」と気づけることも。空模様のバリエーションの数だけ、周りの景色の良さを見つけることができるのって、なんかお得な気がしませんか(笑)?
ここで生きている鳥たちを眺める
例えば、田んぼにサギや白鳥などが佇んでいる光景。一般的に夏にはサギ、秋~冬には白鳥がいるといいます。
鮮やかな緑色の、夏の田んぼ。そこにスラリと降り立つ真っ白なサギの後ろ姿は、運転中に一瞬見かけただけなのに妙に心に残ります。
めずらしくもないはずなのに、どこか神秘的な雰囲気をまとっているように見えるのが不思議…。
一方、稲刈り後のすっきりした田んぼでたむろしている白鳥は、野生生物の姿を見せてくれます。
真っ白で優美なイメージが浮かびがちな白鳥ですが、稲刈り後の田んぼに群れをなし、ぐいと頭を突っ込んで黙々と何かを食べている様子は野生そのもの。
泥だらけになっても食べることだけに集中しているかのような様子に、生き物の本能を感じます。
神秘的で、現実的な野生の生き物の暮らし。
そんな光景が都心部からすぐ近くの道でも拝める新潟っておもしろいと思うのです。
ここまでで挙げた自然風景の一つひとつは他の土地でも見られる物ばかりで、特別なものはありません。でも、今まで新潟で生きてきた中でふと思い浮かぶのはこういう景色です。
特別でもなんでもないけど、心のすみっこに残る景色がそこかしこにある。私は新潟のそういうところが好きです。
編集部コメント
しんしんと雪が降り積もる静かな街並み、季節・天気ごとにコロコロ変わる美しい空模様、田んぼに凛とたたずむサギや白鳥…。記事内で挙げてくれた景色はすべて、新潟に住んでから私も何度も見たことがあります。シャモトさんがおっしゃるように、ここでしか見られないような特別な風景ではないのですが、景色を見て「きれいだなあ」と思える時間があるだけで、心の中がちょっと豊かになる気がしますよね。そんな時間をくれる新潟に、私もいつも心惹かれています。(齋藤)