feature_niigatanokomejirushi_g04-ec
魚沼市歴/れきし2023.02.28

魚沼市奥只見・銀山平エリアに伝わる悲恋の物語〈尾瀬三郎伝説〉

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

今回は、第5回となるコメジルシ編集会議に参加いただいた、『月刊にいがた』の丸山さんが思う「#新潟のコメジルシ」記事が公開! 第5回コメジルシ編集会議の様子は、こちらからご覧ください。
▶︎前半:https://www.instagram.com/tv/ClqWLhIK3kF/
▶︎後半:https://www.instagram.com/tv/Clqc76Vq9Ab/

丸山南 さん

丸山南 さん
新潟市西蒲区出身。専門学校卒業後、タウン情報誌『月刊にいがた』を出版する株式会社ジョイフルタウンに入社。営業部所属だが編集、取材ライターも担当する。趣味の喫茶店巡りが高じて連載誌面〈トキメキ新潟喫茶探訪〉をスタート。しかしコーヒーは苦手なので注文するのは紅茶かクリームソーダ。最近は麻雀を勉強中だが役が覚えられなくて苦戦。

https://tjniigata.jp/

魚沼に残る歴史ロマン〈尾瀬三郎伝説〉

日本有数の豪雪地帯であり、美味しいお米や四季折々の風光明媚な景色など魅力いっぱいの魚沼市。全長18キロにも及ぶ長い長いトンネルが続く〈奥只見シルバーライン〉を抜けてようやくたどり着く秘境・奥只見。

奥只見は新潟屈指の紅葉スポット〈奥只見湖〉で有名ですが、
実はこの奥只見・銀山平エリアに伝わる悲恋の物語があることを知っていますか?

feature_niigatanokomejirushi_g04-1

この物語の主人公は、〈尾瀬(おぜ)〉という地名の由来になったという平安時代の公家・尾瀬三郎(おぜ さぶろう)。
※由来には諸説あり

今から800年ほど前、三郎は時の権力者である平清盛と美しい皇妃を巡る争いに敗れ、都を追われる身になってしまいます。そんな三郎一行がたどり着いた場所が現在の魚沼市湯之谷地区だったんです。

feature_niigatanokomejirushi_g04-2

一途な三郎は都を去る際に皇妃から渡された虚空蔵菩薩像を生涯肌身離さなかったのだとか。
この悲恋の物語が現在まで語り継がれ、銀山平の船着場を見下ろす高台には三郎の像が立てられています。

feature_niigatanokomejirushi_g04-3

銀山平キャンプ場内にある遊歩道入口、長い階段を登った先にひっそりと佇む尾瀬三郎像。

像となった三郎も、しっかり皇妃に渡された菩薩を抱えてます。頭脳明晰&身長180センチ超えのイケメンだったんだって。

もう戻ることのできない故郷への想いと一途にひとりの女性を慕い続けた三郎の心にあやかろうと、恋の成就を願いに訪れる人が最近増えているそうですよ!

『尾瀬三郎物語』をイメージしたきゅん♡スイーツも!

奥只見ダムの目の前にあり、絶景を見ながら食事を楽しむことができると評判の〈奥只見レイクハウス〉では『尾瀬三郎物語』をイメージしたオリジナルスイーツが販売されています!

feature_niigatanokomejirushi_g04-4

ちょっぴり甘酸っぱい恋の味(山ぶどう)のソフトクリームに三郎クッキーが乗った〈36ソフト〉、グレープフルーツ・パイナップル・オレンジを使ったトロピカルなミックスジュースがいろいろな思いが交わる恋模様を表現した〈36ドリンク〉などなど。

おちゃめに指ハートポーズの三郎が描かれた〈36クッキー〉はお土産にぜひ♡ 想い人に渡せば恋が発展するかも…⁉(私も買いました。笑)

せっかくなら神秘的な絶景も!
滝のように流れ落ちる〈滝雲〉

『尾瀬三郎伝説』の地、魚沼市へ訪れたなら、あわせて楽しみたい絶景もご紹介。

奥只見・銀山平エリアを見渡すことができる枝折峠(しおりとうげ)は、〈滝雲〉で有名な絶景スポット。

feature_niigatanokomejirushi_g04-5

滝雲とは、雲が山を越えて流れ落ちる様子がまるで滝のように見えることから〈滝雲(たきぐも)〉と呼ばれている自然現象のこと。
その神秘的な滝雲を求め、早朝から県内外を問わず多くの人が訪れます。

feature_niigatanokomejirushi_g04-6

滝雲は必ず見れるわけではなくて、時間・天気・気温などの条件が揃うことで発生する自然現象なので、見れるかどうかも運次第!(雲(うん)だけにね)

山の斜面を滑り落ちる雲はまさに滝のよう! 実際に目の前で流れ落ちる雲の大瀑布は圧巻の景色ですよ。ぜひ、魚沼市に訪れた際はチャレンジしてみてください。


編集部コメント

紅葉で有名な奥只見に、まさかこんな物語が眠っていたとは…! 物語の内容は、一途な男の悲恋物語ですが、アニメの美男子のようなキャラクターデザインや、「いと、きゅん♡なり。」というフレーズはなんともキャッチー。オリジナルスイーツも気になります。指ハートポーズをした尾瀬三郎が描かれた〈36クッキー〉は、お土産に買って帰ったら注目を集められそうですね。奥只見の新名物、発見しました!(齋藤)