緑豊かな田園風景広がる故郷。
田植えの後は親戚家族で団欒の時間
「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ?
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。
田んぼだらけの地元が好きになれなかった学生時代
生まれてから高校卒業までの18年間、新潟市北区の実家で暮らしていた私は、その頃決して地元が好きとは言えませんでした。家の周りは田んぼだらけだし最寄り駅まで徒歩20分、近所にあったスーパーや学校帰りに寄り道していた駄菓子屋はいつの間にか潰れ、コンビニも歩いて行ける範囲にはありませんでした。
何もない地元から早く出たいと思い、県外の大学を選びました。
毎年恒例行事の田植えを大人になって経験して
地元の魅力にはっきりと気づいたのは転職のために上京してからでした。7年ほど前のGWの帰省、兼業農家を営む実家では毎年親戚一同を巻き込んで田植えが行われます。祖父母と男性陣は田植えを、女性陣は実家でご飯の準備をしたり、苗のへぎ洗いをします。
当時、私は記録写真を撮るためカメラ片手に田んぼと家を行き来していました。その時、昔から間近で見てきた光景が何故か新鮮に感じ、写真に写る全員が生き生きして見えたことを覚えています。そして、田植え終わりに皆で囲んで食べたご馳走の美味しかったことは今でも忘れられません!
現在はコロナ等の諸事情により、家の田んぼは外部に委託して代行をしてもらっています。当時のような光景をもう見ることができないと思うと、少し寂しい気持ちです。それでも現在、畑のある敷地では父と母が奮闘して野菜作りをしています。
離れて感じた、新潟の豊かな食文化と魅力
私の中で感じる新潟の魅力は、”恵まれた自然の中にある豊かな食文化”です。もちろんそれぞれの生産品ごとに有名な産地はあります。私の地元、北区で言えばトマトが有名です。北区、ましてや私の実家に限った話ではありませんが、県内各地の生産者の方々が丹精込めて育てた生産品はどれも本当に素晴らしいです。
新潟は米どころと言われているように各地でお米が作られていますが、美味しくないお米はどこにもありません。
“離れたからこそ故郷の魅力を実感できた”とはよく言いますが、私も大人になってから地元に魅了されたうちの一人であり、昔から農や食に触れてきた経験が、現在のフードフォトグラファーとしての礎になっていると強く感じています。
編集部コメント
現在は東京と新潟を行き来しながら、フォトグラファーとして活躍する大島さん。彼女の写真には人や野菜をはじめ、写るもの全てがいきいきとして温かみを感じられます。きっと、大島さんの技量と新潟の食という強みが互いに良さを引き出しているのだと思います。大島さんのように地域の空気感をしっかり切り取ることのできるフォトグラファーの存在は、これからの新潟の発信にますます必要になってくるのではないでしょうか。(金澤)