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十日町市食/ごはん2023.08.07

豊富な雪と豊かな環境が育む、十日町市の食

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

高木千歩 さん

高木千歩 さん
十日町市在住。妻有ビール株式会社代表取締役。両親の出身地である十日町市に生まれ、父の仕事の関係で、さまざまな地域で暮らす。大学卒業後は、東京のIT系の企業で勤めたのち、2011年10月に十日町市地域おこし協力隊として移住。2014年4月には、4名の出資でクラフトビアレストランを開業。2017年1月には、妻有ビール株式会社を登記して、1年がかりの立ち上げを経て、2018年1月よりクラフトビールの醸造を開始した。地産地消の考え方を取り入れたビール醸造に積極的に取り組んでいる。

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季節によって様々な食材を楽しめる街・十日町

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私は、2011年に十日町市へ移住してきました。十日町市へ移住してきて一番感動したことは、「当たり前に食べている食べ物すべてが美味しい」こと。両親が十日町市の出身だったため、県外に住んでいた頃から、十日町市のお米を食べて過ごしていました。社会人になって、店頭にならんでいるお米を買って食べたとき、当たり前と思って食べていたものがいかに贅沢なものだったのかに気が付きました。

また、十日町市に移住してからは、春には山菜、夏には野菜を地域の皆様からいただくことが多いのですが、そのどれも味が美味しいことに日々感動しています。東京に住んでいた頃は、季節関係なくあらゆる食材を買って食べていましたが、今では「その食材の美味しい時期に食べること」が、贅沢なことなんだと感じています。

十日町市産の食材の美味しさの秘密は「豊富な水と雪」

私は普段、十日町市でクラフトビール〈妻有ビール〉の醸造を行っています。ビール造りには「水」が欠かせませんが、十日町市は水資源が豊富で、美味しい水があるということが、美味しいビールを作るうえでアドバンテージがあると感じています。

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言い換えれば、水が豊富だからこそ美味しいお米や野菜、地酒を作ることができる地域なのです。

また、豊富な積雪も食材の美味しさの秘密と言えます。冬は地面が雪で覆われることで、土壌が休まります。それ故に、土壌の栄養が保たれ、春に芽吹く山菜や野菜などが美味しく育つのではと考えています。

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さらに驚いたのは、十日町市に住む方々は、この豊富な雪をうまく利用していること。秋に穫れた野菜を、雪によって温度が低く湿度が保たれた環境で上手に冬の間保管しながら食べているのです。雪国ならではの知恵が今でも生かされています。

雪国ならではの知恵や、旬の食材の美味しさは、都会に住んでいた時には知らない世界でした。生きていく上で大事なことを、食を通じて知ることができるのが十日町市の魅力ではないでしょうか。


編集部コメント

十日町市と聞くと皆さんはどのようなイメージを思い浮かべますか? 私は、雪深い地域かつ美味しいお米が穫れる地域というイメージです。今回、高木さんのお話をお聞きして、この豊富な雪があるからこそ、美味しいお米や野菜、クラフトビールや地酒を生み出すことができるのだと感じました。高木さんの作るクラフトビールと、十日町市の美味しい野菜を存分に堪能してみたいですね。(小日山)