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燕市技/わざ2023.09.13

昔ながらの技術を受け入れ、新しい技術とともに発展を後押しする街・燕市

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

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岩浪陸 さん
埼玉県さいたま市出身、燕市在住。煙管(キセル)職人。大学時代に煙管の魅力に惹かれ、趣味で煙管作りを始める。たまたま、燕市の老舗・玉川堂の方と知り合い「どうせ煙管を作るのなら、燕市で作ってみてはどうか」と言われたことをきっかけに、2021年に燕市へ移住した。現在は、六張煙管(ロクバリキセル)という屋号で活動している。燕市との最初の接点は、大学の卒業旅行で燕市の産業資料館を訪れたこと。新潟に来て習慣になっているのは、朝早い時間に漁港で1週間分の鮮魚を買い、調理すること。

https://www.instagram.com/Riku_Iwanami/

ものづくりに寛容で、応援していただける地域

私は、金属加工が盛んな街・燕市で煙管(キセル)職人として活動しています。

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燕市は、江戸時代の頃から煙管の生産が盛んで、今でも日本有数の煙管産地です。私は、この煙管がご縁で、燕市へ移住してきました。煙管作りは移住する前から行っていたのですが、燕市に来て「煙管を作っています」と地元の人にお話をすると、特に高齢の方から「よく煙管を作りに(燕市へ)来てくれた」と感謝されることもあります。

また、燕市の老舗・玉川堂さんや燕市役所から、イベントの出展の話をいただいたり、テレビ出演の話をいただいたりと、自分の活動について多くの後押しをしていただいています。

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金属加工の歴史がある燕市は、ものづくりの街というアイデンティティを多くの市民の皆さんが持っているからこそ、ものづくりについて寛容な土壌なのかなと考えています。それは、一般的に使うものだけではなく、煙管などのニッチなものも含まれます。ものづくり・創作活動をしたい人たちにとっては、最高の地域ではないでしょうか。

横のつながりも作りやすい地域の土壌

燕市に住んでもう一つ感じることは、「職人同士のつながりの作りやすさ」。以前、市内にある民間の図書館〈みんなの図書館 ぶくぶく〉に行った時は、そこで偶然居合わせた鎚起職人や磨きの職人など、多くの職人の方とつながることができました。

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自身の活動を発信することはもちろん、それぞれの分野のお話も聞くことができ、とても勉強になることも多く、いつも刺激を受けています。今では、仕事以外で一緒にごはんを食べたりなどの、私的なつながりになっています。これも、程よい広さの地域コミュニティだからこそと感じています。

この恵まれた環境の中で、これからも煙管作りを続け、煙管の魅力を老若男女問わず広げていきたいと思います。


編集部コメント

燕市は金属加工が盛んだと知っていましたが、調べてみるとこの煙管製造が原点の一つのようです。私はタバコを吸わないのですが、岩浪さんのお話をお聞きし、煙管の美術的な魅力について知ることができました。燕市はものづくりが地域の人々の暮らしに根付いているからこそ、ものづくりを行う職人を応援する土壌が育まれているのかなと感じています。ものづくりを極めたい人へ、燕市のことを私もおすすめしたいと思います。(小日山)