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燕市暮/くらし2024.03.26

気づくと店が増えている!
燕の商店街へ行こう

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

白鳥みのり さん

白鳥みのり さん
新潟県三条市出身。〈玉川堂 燕本店〉店長。県外の大学に進学したことで、急に増えた自己紹介をきっかけに地元である燕三条の魅力に惹かれ、在学中からたびたび友達を伴って「工場見学ツアー」を敢行。現在は鎚起銅器の老舗〈玉川堂〉にて店舗での対応や催事企画などを担当している。仕事の傍ら、地域内での活動として民営の図書館〈みんなの図書館 ぶくぶく〉を運営。妙高市で作られている伝統的な発酵調味料〈かんずり〉が大好きで、毎年1月に行われる〈唐辛子の雪晒し〉にはこの5年連続で参戦しています。

お祭り大好きなシャッター商店街

燕市の宮町商店街を始めとした商店街の通りは、高度経済成長期まで文字通り燕の街の中心として「肩がぶつかりあうほど」の賑わいでした。宮町商店街という名前が表す通り、商店街のほぼ中央には戸隠神社があり、神社と商店街を会場にしてお祭りが春(5月)、夏(7月)、秋(9月)に開催されます。私は隣の三条市の出身ですが、燕の人は常に次のお祭りの準備をしているなあと未だに感心しています。

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〈商店街お祭り〉

そんな商店街も、少し前まではイベント時以外は人通りもまばらな、いわゆる「シャッター商店街」になっていました。昔の賑わいを知る人からは「あの頃の活気が懐かしい」という声が聞かれていました。

小さなチャレンジが次々起こる

ところが、2018年頃から商店街にポツポツと新しい明かりが灯り始めました。ゲストハウス&バーができ、お花屋さんができ、写真館&カフェができ、古着屋さんができ・・・。移住者やUターンしてきた地元出身者たちが、自分の好きなお店がここでなら実現出来そうと、少しずつ小さなチャレンジを始めました。一つのお店が開くたびに、少しずつ、しかし確実に新しい人の流れが出来ました。そうなると、お店に通うお客さんの中でも「こんなに人が集まってくるなら、自分もここで何か始めてみようかな」と考える人が現れ、またシャッターが開いていきます。また一方では、商店街に物件を持っている人たちの中にも、この動きをみて少しずつ物件を貸したり、売ったりすることに積極的な人が現れました。

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2019年にオープンしたゲストハウス&バー〈トライアングル〉

昼間はおじいちゃん・おばあちゃん、小さい子を連れたママ・パパが子どもを遊ばせながら買い物や交流をし、夜は地域の企業で働く人たちがお酒を飲みながら語り合う。そういう場面がどんどんと増えてきた6年間でした。

新施設がオープン!

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〈まちトープ〉

2023年11月には、子ども向けのフリースペースやフードバンクを備えた〈つばめベース〉が、そして2024年3月にはシェアラウンジ、カフェ、民営の図書館などを併設した複合施設〈まちトープ〉がオープンし、さらに多くの人の流れを作ることが期待されています。近くの方も、遠くの方も、小さな交流やチャレンジがたくさんある燕の商店街へ、ぜひお越しください。


編集部コメント

実は先日、初めて燕市の宮町商店街に行ってきました。古着屋さんからお花屋さん、昔ながらのレコード店まで、多種多様なお店がありました。白鳥さんの記事を読んで、シャッター街からここまで再生できたストーリーは、新潟はもちろん、全国でも珍しいことなのかなと感じています。あわせて、プレオープン中の〈まちトープ〉にもうかがいました。近くに住んでたら常に立ち寄っちゃうくらい、すごく素敵な空間でした。記事内にあるバーがとても気になるので、夜に宮町商店街で飲み歩きしてみたいです。(小日山)