佐渡での暮らしが教えてくれる身近な宝物

「#新潟のコメジルシ＝新潟のいいところ」ってどんなところ？　
「だから新潟！」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

佐渡での暮らしの日常風景

わたしが住んでいるのは佐渡島の真ん中、国仲平野が広がる地域です。この地域は佐渡の稲作の中心地です。春には苗がすくすくと育ち、夏には緑の絨毯が風にたなびき、秋には稲穂が実って黄金色に変わっていく様子を毎日見ています。

特に春先の水を張った田んぼに夕日が映る光景は格別で、沈む夕日が美しい田んぼの風景
は、特別な観光地ではありませんが、日常の中で心癒される瞬間のひとつです。

また、唯一野生のトキが生息する佐渡に住んでいることから、NPO法人「トキどき応援団」の一員として、トキの餌場づくりの取り組みを行っています。稲作が行われなくなった田んぼを管理し、草刈りをしたり、田んぼに水を入れて耕したりすることで、トキが安心して餌を取れる環境を作っています。トキをはじめとする多様な生物が生息できる環境は、人にも様々な恩恵をもたらしてくれると思うからです。

食と自然、そして〈トキ〉が身近にある暮らし

佐渡暮らしの最大の魅力は、食と自然です。お米や日本酒はもちろん、魚介類、野菜、果物まで、佐渡で手に入る食材は新鮮でおいしいです。これは生産者と消費者の距離がとても近いからだと思います。旬の時期になると、知り合いから海の幸、山の幸のおすそ分けが届き、産直市場にも近所の農家さんの農産物が並んでいます。
また、山でトレッキング、海で海水浴や釣りなど、四季折々の自然を楽しむ方法が数多くある点も魅力です。

そして、佐渡には500羽以上の野生の〈トキ〉が生息しているので、日常の中でトキを見る機会が度々あります。その中でもトキを見るのにおすすめの時期は秋です。稲刈りが終わった田んぼに群れをつくって餌を捕るトキの姿が見られ、羽根を広げるとトキ色と呼ばれるほんのりとしたピンク色が鮮やかに表れます。一時はいなくなってしまったトキが復活して、佐渡の自然の一員になっていることは素晴らしいことだと実感しています。

日常の中に多くの魅力がある佐渡暮らし

佐渡には田んぼの水面に映る夕日やトキが餌を探す姿など、日常の中にこころが動かされる瞬間があります。また、佐渡には鬼太鼓や薪能、文弥人形などの伝統芸能があります。これは長い間農民に引き継がれてきた伝統芸能なので、普段着で気軽に鑑賞できることや、移住者でも仲間と認めてもらえれば一緒に取り組むことができる敷居の低さがあります。

佐渡暮らしは日常の中で心癒される瞬間が多く、自分のペースで生きる楽しさを再発見できる場所です。忙しい毎日から離れて、自分の心と向き合いたい人に、ぜひ佐渡に来てほしいです。

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編集部コメント

NPO法人「トキどき応援団」のトキとの共存を目指す活動は環境保護にとどまらず、人と自然のつながりを再認識させてくれる今回の記事◎　田んぼに沈む夕日の美しさや新鮮な食材・身近にある自然、島の歴史を感じることができるスポットなど、佐渡でしかできない暮らしの魅力を感じることができました。（高橋）