美術の授業で、ユニークな視点の新潟PRポスターを作りました/新潟第一高校
新潟の良さって何だろう?
県内各地の高校生がさまざまなやり方でふるさとの素晴らしさを発信する活動をしています。
彼ら、彼女たちの活動を見てみると、いままで気づかなかった魅力に気づかされます。
頑張ってる高校生の活動を、月刊にいがた編集部が取材してきました!
新潟第一高校の2年生たちが美術の授業の一環でポスターを制作。地元・新潟をさまざまな視点でPRしたユニークな作品が数多く誕生しました。
『COME TO NIIGATA』の文字の上に『米と新潟』というルビを置いて、新潟に来てほしい、という思いと新潟を象徴する農産物とを二重に表現した絶妙なコピーのもの。他県の人には表記が難しいとされる新潟の『潟』という字を、酒や油揚げ、柿の種など新潟の特産品でデザインしたもの。さらには、新潟の観光名所や観光スポットなどを、独自のビジュアルで表現したもの…など。
どのポスターもウィットに富んだ表現方法が秀逸で思わず笑みがこぼれてしまいます。
この授業を考案したのは美術部顧問の三浦正也先生。「新潟にはいいものがいっぱい、それを、おっと思わすような表現方法でPRしてみて」とお題を投げかけたところ、思いもよらない傑作ポスターがたくさん誕生したというわけです。
偶然にも発見したCOMEの共通点
『COME TO NIIGATA』のポスターを担当した五十嵐さんは「英語にしてみたら、“COME”って“コメ”って読める! と気づいたんです。そしたら自ずとキャッチコピーが定まりました。“COME TO”にするか“COME ON”にするか迷いましたが、“COME TO”にしようと決めました」と話します。
分かりやすいビジュアルのポスターですが、この秀逸なコピーのおかげで「おいしいお米がある新潟においで」というメッセージがストレートに浮かび上がってきます。
漢字が難しい県名だからこその見せ方
一方『潟』のポスター、「“潟”って書くのが難しいから、この漢字を覚えてもらうにはどうしたらいいか、と考えたんです」と田村さん。「画数も多いから、点や線を新潟の特産品の写真で表現して書き順を絵描き歌にしてみようということになりました」と青木さん。小野さんは「柿の種や笹団子、お酒など、すんなり思い浮かぶ特産品もあれば、栃尾の油揚げやへぎそばなど、調べてみて初めて知った特産品もありました。栃尾の油揚げ、おいしそうだから食べてみたいです(笑)」と笑います。
彼女たちにとって、今回のポスター制作は、美術の枠を超えて、新潟の名産品を調べるという社会科の授業にも発展していったのでした。
再発見できた地元の魅力を同じ世代の人たちに知ってもらいたい
今回登場してくれた2チーム、そして今回紹介しきれなかった他のチームにとっても、このポスター制作の授業は、新潟を見つめ直すいいきっかけになったようです。
「今までは住み慣れた新潟に対して、自主的に深く考えたり魅力を見つけたりしなかったけど、調べてみたらいいもの、おいしいもの、素敵な場所などがいろいろあって、新潟って結構いいかもって思いました」と小野さん。青木さんは「いろんな人が新潟に来てほしいな。そして私たちと同世代の高校生も、もっと新潟の良さを知ってほしいな」と語ってくれました。
【月刊にいがたレポ】
美術の授業を通じて、新潟の素晴らしさを発見した彼女たち。
最初は「新潟って遊ぶところ少ないし…」なんて言っていたのに、ポスター完成後には「新潟っていいじゃん!」という気持ちに。
このように、地元の良さに気づくきっかけは、さまざまなところに転がっているんでしょうね。