04あがの市場農産品
阿賀野市食/ごはん2026.03.13

食べることは、生きること。
阿賀野で広がる有機農業の風景

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

坂井文

坂井文 さん
*〈道の駅あがの〉駅長。新潟県阿賀野市(旧水原町)出身。パルシステム新潟ときめきで勤務後、2021年から「道の駅あがの」初代駅長を務める。2022年のオープン後は、道の駅運営や自社商品の開発、メディア対応などを担当している。

https://agano.co.jp/
*〈道の駅あがの〉は、新潟※(コメジルシ)プロジェクトの応援団です。

子どもの誕生が教えてくれた、食の大切さ

私は今でこそ「阿賀野市の食や農業は素晴らしい」と思っていますが、正直なところ、学生の頃は地元に特別な魅力を感じたことはありませんでした。そんな私の意識が大きく変わったきっかけは、子どもを授かったことでした。

妊娠中、医師から「あなたが食べたものがそのまま子どもの栄養になります」と説明を受け、何気なく口にしていた食べ物が新しい命を育てているのだと初めて実感しました。そこから自分の食生活について真剣に考えるようになりました。

出産後、離乳食を始める時期になると、その思いはさらに強くなりました。子どもが初めて口にする食べ物だからこそ、極力自然に近いものを食べさせたい。そう思って近くのスーパーで探したのですが、当時はそういった野菜がほとんど見つかりませんでした。

そんな中である時気づいたのが、祖母の野菜でした。昔から農薬も化学肥料も使わずに育てていたと知り、求めていたものがこれほど身近にあったことに驚きました。そこから、自分の身近な地域の農業や食に関心を持つようになりました。

地域で推進する有機農業

今、私が駅長を務めている〈道の駅あがの〉は、「食べることは、生きること」というスローガンを掲げて店づくりを行っています。フードコートでは「なるべく自然のままに」をモットーに、地元農家や有機の野菜を使い、素材を活かした味付けを心がけています。

06にぎりまんま定食

阿賀野市は2025年7月に「オーガニックビレッジ宣言」を行い、地域としてオーガニックを推進しています。そのこともあって、売り場でも積極的にオーガニックの野菜を扱っています。実際に農家さんのもとへ足を運び、お話を聞きながら商品を選ぶことも少なくありません。

特に印象に残っているのが、阿賀野市の笹神地区で有機農業に取り組んでいる〈夢の谷ファーム〉です。そこでは米や野菜を育て、ヤギを飼っていて、まるで昔話の絵本に出てくるような世界観が広がっています。子どもたちが自然の中でのびのびと農業に触れ合っている姿を見ると、ずっと守っていきたい風景だと感じます。〈道の駅あがの〉で農産物を扱うことがその一助になっていたら嬉しいです。

〈道の駅あがの〉でオーガニックの野菜を扱い始めて、3年半ほどになります。最初は「そんなことにこだわらずに、もっと色んなものを置いた方がいいよ」と言われ、なかなか受け入れてもらえませんでした。しかし最近になって、子育て世代のお母さんたちを中心に、足を運んでくださる方が増えてきました。少しずつですが、私たちの想いが伝わっているのを感じますし、やっていて良かったなと思います。

03あがの外観3

阿賀野自慢の食材は、お米と大豆

個人的に阿賀野市で一番好きな作物を挙げるとしたら、お米と大豆です。特にお米は他県に行くとあえてお米を食べずに麺類やパンを選んでしまうほど、ここのものは格別です。お米も大豆も昔から作り続けているだけあって、本当に美味しい、阿賀野自慢の食材です。

子どもを授かって初めて気づいた阿賀野市の食と農業の豊かさ。これを、仕事を通して多くの人に伝えていきたいと思っています。


編集部コメント

新潟のお米や野菜は本当に美味しいですよね。道の駅あがのは野菜の種類が豊富で、訪れるとつい沢山買ってしまいます!子どもの誕生という個人的な経験から、地域の食や農業の価値へと視点が広がっていくお話に引き込まれました。「食べることは生きること」という言葉がじんわりと心に残り、身近な場所で作られた農産物をこれからも積極的に選んでいきたいと感じました。(卜部)