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レポート2021.12.23

新潟の県民性は「しょうしがり」?
県外でも通じる新潟弁・通じない新潟弁

新潟県民が新潟の魅力を再発見し発信している「新潟※(コメジルシ)プロジェクト」。今回、その一環として、新潟県民が考える新潟県の姿を明らかにすべく「新潟コメジルシ総研」を設立しました!

所長に就任したのはコメジルシくん!

コメジルシ総研・所長 コメジルシくん
コメジルシ総研・所長 コメジルシくん
コメジルシ総研の所長に就任しました、
コメジルシです!
コメジルシ総研では、新潟県民100人の声を元に、「期待通りの新潟県」や「思いもよらない新潟県」を紹介していきます!
第5回のテーマは「新潟の県民性」です! 県民の性格を表す新潟弁のトリビアを調査員から報告します!

調査員報告
「新潟の県民性を一言で言い表すと?」

「新潟の県民性を一言で言い表すと?」という質問で、なんと「控えめ」が1位に選ばれました! 3位に「恥ずかしがり屋」が入っていることから、新潟県民は自己アピールや自慢をしたがらないことが判明。8位に「引っ込み思案」、9位に「慎重」がランクインしました。

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控えめな性格は、恥ずかしがり屋だからとも言えますよね。新潟弁で恥ずかしがり屋は、「しょうしがり」。実はこの方言について調べたところ、面白いことがわかりました! 今回は、県民性を表す新潟弁の語源や県外では通じない(?)新潟弁について紹介します!

調査員報告
「県民性を表す方言『しょうしい』の語源は?」

この「しょうしい」、漢語の「笑止」からきた言葉と言われています。笑止とは、「笑いが止まらないこと」「笑うべきこと」「気の毒で愚かなこと」。一見、恥ずかしいとはあまり関係がなさそうですよね。

ただ、時代劇で悪人の悪事をあばくときに「笑止千万」「笑止の至り」といった台詞が出てきます。滑稽でおかしいことは、人から笑われるようなこと。つまりそれは、恥ずかしいこと、照れくさいこと。「しょうしい」はこのように、笑いが止まらないという意味から今の恥ずかしいという意味に転じた方言だと言われています。

新潟の人は日常的に漢語を使ってるということ!?

あと、しょうしがり以外に「いちがいこき」も性格の話をする時によく使う言葉のひとつですよね。

頑固な人のことを、「あのしょは『いちがいこき』だから」などと使います。よく使われる言葉のわりに県民以外には通じない確率の高い方言です。

コメジルシ総研・所長 コメジルシくん
コメジルシ総研・所長 
コメジルシくん
「県民は、しょうしがりだけどばっか真面目(とても真面目)でもあるんさね~!」

調査員報告
「新潟県民が県外でも
通じると思っている新潟弁はコレ!」

実は、県外では通じづらい新潟弁はまだあります。県民が普段使いがちなものの中から、「えっ、これ方言だったの?」と驚くものをピックアップしました!

・そろっと、よろっと
仕事や授業が終わった後の「そろっと(よろっと)帰ろう」。他県民には、気づかれないように「そっと」帰る、と誤解される可能性があるそう。

・先生にかけられる
授業中、先生に指名されることを「先生にかけられる」と言いますよね。他県民に「授業中に何かをかけられるの?」と不安がられた人もいます。

・はっけ、はっこい
冬に寒さで冷たくなった手を「はっけ(はっこい)手だな~」などと言います。「冷やっこい」がはっこい、はっけぇ、「はっけ」になりました。語感もよく、女性が使うとキュンとくる男性もいるそうです。

コメジルシ総研・所長 コメジルシくん
コメジルシ総研・所長 
コメジルシくん
「あと、ビリのことを『げっぽ』って言うのも新潟弁なんだよ! 知らなかったでしょ?」

調査員報告
「県民は一般名詞だと思っているのに!」

実は、県民が一般名詞だと信じて疑わない言葉があるのです!

・浜茶屋
海水浴場で焼きそばやかき氷などを販売しているお店を、「浜茶屋」と言いますよね。しかし、全国的に使われている言葉ではありません。メジャーなのは、「海の家」という呼び方です。ちなみに漫画『うる星やつら』では、「浜茶屋」という名前で海の家が出てきます。これは作者の高橋留美子先生が新潟出身だからなんですよね。

・大洋紙
学生時代に授業で使った「大洋紙」も、県民が一般名詞だと思っている名詞のひとつです。県外では、主に「模造紙」と呼ばれています。新潟県では模造紙なんて言う人はほとんどいないので、ビックリですよね。ちなみに大洋紙は、大きな洋紙が略されてできた言葉と言われています。

コメジルシ総研・所長 コメジルシくん
コメジルシ総研・所長 
コメジルシくん
「方言って仲間意識がうまれるよね!」

調査員報告
「新潟県民へのアンケートで
新潟県民の特性が明らかに」

「新潟コメジルシ総研」では、ほかにも新潟県に関するデータを公開中です!

「自分が新潟県民だと思う瞬間」が判明しました。それは、「お米を食べる時」。断トツの1位でした! 理由は、とにかく「おいしい」というコメントが大多数。「説明不要」「毎日食べる」との声も多く寄せられ、県民のアイデンティティと誇りはやはりお米にあることがわかりました。おいしいお米が毎日当たり前に食べられるのは、県民の特権ですね。

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ちなみに2位は、「おもわず方言が出た時」という結果に。これは、県外で指摘されたとの声が多く寄せられました。方言は、長く住んでいると自然と身につくものですよね。

お米のおいしさも同じですよね。県内では、あるのが当然になっているもの。新潟県から出て初めて、お米も方言も実は県外では当たり前ではないと気付く。そんな時に「あぁ、自分は新潟県民だったんだなぁ」と実感しやすいことが、今回の調査で明らかになりました。地元の魅力に気づくために、一度県外のお米や言葉に触れてみるのもひとつではないでしょうか。

【調査概要】
調査対象:新潟県内在住及び新潟県出身者、10代〜60代 計100名(有効回答数)
調査機関:2021年7月19日(月)~8月17日(火) 29日間
調査方法:インターネットアンケート

新潟弁監修:新潟県観光協会