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技/わざ2020.09.15

難題にもこだわって
挑戦してきたからこそ、
今がある
〜鉛筆彫刻人シロイさん
が感じる
新潟の「当たり前」〜

新潟県民にとっては「当たり前」でも全国的に見ると全然当たり前じゃないことってたくさんあるはず! そんな新潟の魅力を、新潟県に縁のある方に聞いてみました。

山井梨沙さん

にいがた当たり前品質100・選者
鉛筆彫刻人シロイさん

生まれも育ちも新潟県な鉛筆彫刻人。2015年頃偶然TVで見た鉛筆彫刻に「文字を書く鉛筆で、文字を形で伝えられる」ことに感動。以来、独学で鉛筆彫刻を勉強してきた。新潟の文字以外にも、燕三条のフォークやスプーン、鎖や日本刀、「令和」「努力」などの作品もある。

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鉛筆彫刻人シロイさんがつくった「新潟」

難題もこだわるからこそ挑んでいける

鉛筆彫刻をつくる上で気をつけてることは、「今の自分の全身全霊を1本に込めること」です。新潟の字を作ったのは、実は2回目。前回は線が細くなりすぎてしまったのですが、今回は難しい「潟」の細部にもこだわって制作できました。

最も気をつけたのは、臼の穴を空ける部分。難しすぎて、制作中何度も「なぜそこを空けた……!」と思ってしまうほど。それほどバランスをとった文字にすることが難しい作品でした。

製作中は大変でしたが、こだわってつくったからこそ、自信にもつながっています。私は「鉛筆彫刻の世界を多くの人に知ってほしい」と思って活動をしています。これからも難しくも面白い作品をつくることで、より多くの人の目に触れる機会をつくっていければと思っています。

【編集部からひと言】
細部まで美しい鉛筆彫刻から見えるこだわり

新潟県民は当たり前に書いている「潟」の字。県外の人に聞くと書けない人がいたりと、実は結構難しい字ですよね。

そんな書くだけでも難しい字を鉛筆彫刻でつくってしまうのだから、驚きです! 臼の空白、「新」の木の小さな空白など、細かいところまで表現された文字は、作品を見ただけでこだわってつくられたことが伝わってきますね。

難しい作品でも自分が持つ最大限の力でこだわってつくる。シロイさんの作品との向き合い方に我慢強くて、勤勉な新潟人らしさが感じられるお話でした。