地域ごとに異なる、
新潟のラーメン文化
〜『月刊新潟Komachi』編集長
の河村秀征さんが感じる
新潟の当たり前〜
新潟県民にとっては「当たり前」の風景でも、全国的に見ると案外当たり前じゃないかもしれない。そんな新潟の魅力を「当たり前品質100」として、新潟県に縁のある方に聞いてみたシリーズです。
新潟の魅力といえば「お米」「お酒」「海の幸」「花火」と思われがちですが、新潟県民が大好きなラーメンを忘れてはいけません。
「新潟ラーメンは、観光のひとつの柱になるだけの魅力があると信じています」と熱く語るのは、『月刊新潟Komachi』の編集長河村さん。
「雑誌のラーメン担当になってから、県内のラーメン店を食べ歩き、体重が1年で12キロも増えました(笑)」と新潟ラーメンの魅力にハマってしまった河村さんに新潟のラーメン文化について寄稿していただきました。
新潟の美味は、海の幸、日本酒、お米だけじゃない。
多彩なラーメン文化をもっと知ってほしい!
南北に長くのび、気温や降雪量など、同じ県内でも大きく異なる新潟県では、それぞれの地域ごとに独特の食文化が生まれています。ラーメンもその一つで、麺もスープも味わいも全く違うものが昭和初期から中期頃にかけて自然発生的に誕生し、現在も愛され続けているんです。私たちはこれを「新潟5大ラーメン」と呼んでいます。
その5つを簡単にお話しすると、最近では東京でも人気になっている「長岡ショウガじょうゆ」、大量の背脂と極太麺が特長の「燕背脂ラーメン」、超濃厚なみそスープに割りスープを加えて楽しむ「割りスープ付き濃厚みそラーメン」、湊町として栄えていた頃の屋台で広まった「新潟島あっさりしょうゆ」、イギリス式カレーが広まったことを受けて誕生したとされる「三条カレーラーメン」となります。
実はここに、上越エリアで昭和中期頃から親しまれている「上越妙高とんこつラーメン」というものもあったりと、本当にキリがないくらい歴史のあるご当地麺があるんです。これだけご当地麺が根付いているということは、県民の皆さんはラーメンが大好きですし、お店もたくさんあります。各店は日々切磋琢磨しているので、全体的なレベルも高いと思っています。
海の幸を肴に日本酒をキュッとやって、コシヒカリのおにぎりとみそ汁で締める流れもいいでしょう。それはそれで最高です。でも、新潟にはその土地に根付いたラーメン文化があることを忘れないでほしいですね。
【編集部からひと言】
ラーメン大好き新潟県民
新潟の人と話すと必ずといっていいほど、話題に上がるラーメンの話。「どのラーメンが好き?」と聞けば、5大ラーメンの名前か、好きな店舗の名前が出てきます。ただ、県外の人からは意外と認知されていないもの。『新潟のつかいかた』で紹介した記事を参考に気になるお店を見つけてみてくださいね。
新潟5大ラーメンはこれを食べるべし!地元情報誌『Komachi』が選ぶ10店