大迫力で何度も見たくなる!
1000年以上の歴史がある
長岡市山古志の「牛の角突き」
新潟県民にとっては「当たり前」でも全国的に見ると全然当たり前じゃないことってたくさんあるはず! そんな新潟の魅力を、新潟県に縁のある方に聞いてみました。
人と牛との生活の中でうまれた
伝統行事「牛の角突き」
日本一の大河が日本海と出会う場所、信濃川河口に位置する新潟市中央区界隈は、江戸時代は北前船の寄港地として繁栄した「湊」、また明治の開港場にも選ばれた「港」の香りが残る「みなとまち」新潟県長岡市の山古志には「越後山古志の闘牛大会(牛の角突き)」があります。
長岡に転勤してきて、色々調べている時に見つけてから、「牛の角突き」にはもう30回ほど足を運んできました。
越後の「牛の角突き」の歴史は古く、1000年前とも言われており、国指定重要無形民俗文化財にも指定されています。
目を見張るのは、1トンを越す闘牛同士の勇壮なぶつかり合い。登場する牛によって戦い方が全くちがい、「この牛はどのように戦うのか」を見るのはとても楽しみでテンションがあがります。
牛は、足腰が強く、寒さや粗食に耐えることから、運搬や農耕に必要な貴重な働き手として昔から大事にされてきました。「牛の角突き」は、飼い主との密接な関係の中で山古志の人々の娯楽として根づいていったそうです。
山古志の「牛の角突き」の特徴は、牛が傷つかないように引き分けにするところ。勢子(せこ)と呼ばれる男たちが、角を突き合わせて激しくぶつかり合う牛の間に分け入り、牛を取り押さえる様子も見ごたえがあります。
自然が近く、生きものとの文化や生活が近くにある新潟。
少し足をのばせば、あらゆる生きもののシャッターチャンスを狙えるのも、新潟の魅力ですね。
【編集部からひと言】
山古志の「牛の角突き」は
牛と人とが共に生きてきた証
1トンもの体をぶつけ合う、迫力のある山古志の「牛の角突き」。牛が傷つかないよう引き分けにするのが特徴なのは、牛がパートナーであり、この土地で大事にされてきたという関係を表しています。時代が変わっても、1000年以上続く文化を受け継いで残していってほしいですね。