島外と島内の子どもたちの
交流が生まれる、
しおかぜ留学。
島民の温かさによって生まれる
子ども達の変化
新潟県民にとっては「当たり前」でも全国的に見ると全然当たり前じゃないことってたくさんあるはず! そんな新潟の魅力を、新潟県に縁のある方に聞いてみました。
島内外の人と交流できる
「しおかぜ留学」
粟島には、離島留学制度「しおかぜ留学」があります。「しおかぜ留学」とは、粟島浦小中学校に入学または転校を希望する児童・生徒を受け入れて、島民や粟島馬との交流を通して、豊かで個性的な教育体験をするプログラムです。
2020年、新型コロナウイルス感染症が拡大し、粟島のゲストハウス 「おむすびのいえ」を休業すると決めてから、しおかぜ留学の管理人・寮母さんとして声がかかったことがきっかけで本格的に関わることになりました。
今までは野菜やお魚をいただいた時にお礼を伝えるだけでしたが、お礼以外で自分たちができることはないかと、朝早くから地域の雪かきをしたり、手作りお菓子と手紙を添えてお礼を伝えに行くなど、島に歩み寄る姿が見られるようになってきました。
そういった姿を一番近くでみることができるのは、島で「場」を作りたいと思っていた私にとって励みになります。子ども達が地域の一員としての意識が変わってきたことで、島民との距離感がより縮まったように感じます。
実は、私が粟島にきたときも同じように島の人の温かさを感じていました。
粟島では近所の人ともよく一緒に食事をします。
初めて粟島に来た時、夕ごはんにしょっちゅう誘ってくださった漁師さん家族から「美味しいチーズケーキをもらったから一緒に食べよう」と電話が来ました。そのときに「美味しいものを自分たちだけでなく、みんなで分け合って食べようとする心が素敵だな」と思ったことは、今でも忘れられません。
そんな風に、移住した年は毎日のように夕方に連絡が入り、あちこちのご家庭に数人でお邪魔していました。魚をそのまま貰ったり、みんなで持ち寄ったりするにぎやかごはんが当たり前の生活なんです。
ちなみに、粟島には切り身の魚は売っていません。今でも漁師さんから丸ごと一本の魚や、カゴいっぱいの魚たちをもらうと驚いてしまいます! 漁師さんと飲むときは新鮮な刺身が届いたり、魚を渡されて鍋や刺身を準備したこともありました。
何かと気にかけて声をかけてくれる粟島の人たち。私はそんな粟島の人の温かさが、とっても大好きなんです。
【編集部からひと言】
温かな粟島の空気を感じる
「しおかぜ留学」
移住して、みんなが青栁さんを受け入れてもてなしたように、青栁さんも「しおかぜ留学」を通して子ども達をかわいがっているんですね。だからこそ、子ども達も自分から何かしたいと感じ、行動するようになったのかもしれません。