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暮/くらし2021.03.12

新しい街をつくるのではなく、
元からあった
柏崎らしさを生かす
「ハコニワ」。

新潟県民にとっては「当たり前」でも全国的に見ると全然当たり前じゃないことってたくさんあるはず! そんな新潟の魅力を、新潟県に縁のある方に聞いてみました。

飯塚政雄さん

にいがた当たり前品質100・選者
飯塚政雄さん

【プロフィール】
1975年生まれ新潟県柏崎市出身。50年続く不動産会社八幡開発株式会社の2代目で、不動産業の他、ベーカリー「Biwajima Bakery」と観葉植物専門店「Potta -green works-」を運営。2020年10月、旧サッシ工場をリノベーションした商業施設「ハコニワ」をオープン。新潟の好きなところは、趣味の海釣りにすぐ行けるところと、虫好きの3人の息子と山にすぐ昆虫を取りに行けるところ。
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ハコニワ

民間がつくるまちの
新しいスポットと公園

柏崎市の新スポット「ハコニワ」は、空き家になっていたサッシ工場をリノベーションして、8つの店舗と芝生の広場に生まれ変わった場所です。現在は、ベーグルとクロワッサンの専門店「Biwajima Bakery」や観葉植物専門店ボタニカルショップ「Potta -green works-」、和モダンパティスリー&カフェ「米と餡 あやこや」、美容室「Looks Good HAIR WORKS」など多種多様なお店が入っています。

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はじまりは、2017年10月に不動産会社の事務所(当時)に併設してベーカリーをオープンしたことからで、この店を起点にエリアリノベーション進めようと考え始めたんです。その後、サッシ工場をリノベーションして「ハコニワ」として活用することになり、ベーカリーもハコニワ内に移転しました。また、「ハコニワ内に花屋がほしい」と観葉植物専門店「Potta -green works-」もはじめました。

ハコニワ

ハコニワを通して叶えたいコンセプトは、「そこにしかないものをつくり、地域に新たな価値を創りたい」です。

私は、地方が目指すべき課題は、「ここにしかないもの」をつくりだすことなんじゃないかと考えています。全国のどこに行っても買えたり、食べられたり、体験できたりするものではなく、そこに行かなければ買えない、食べられない、体験できないもの。それを作り出すことが、その地域のためになると思っています。

更に、そのような価値ある店を集約させることができれば、相乗効果が働き、より大きな価値をつくれるだろうと思っています。

柏崎は、子どもの遊び場も豊富で魅力がたくさんあります。私も、こどもの頃から30年以上魚釣りをしており、海や川に落ちたり、思いもよらぬ大物が釣れたりといろんなハプニングを通してネガティブなことも、ポジティブなことも体験することができました。そんな自分が育ってきた地元を豊かにする試みをスタートさせる場所として、ハコニワを盛り上げていきたいと考えています。

地方の課題だけでなく、何事にも言えることですが、自ら主導してやることが基本で、他力本願では、よくなりようがありません。まちにおいても同様で、自分たちのまちのことは、自分たちでよくしていくという強い信念のもと、地域で実践を重ねていくことが必要です。

私が考える「豊か」とは、精神的に満たされている、充実している状態です。人口が減っても、きちんと経済がまわり、そこに住む人が楽しく暮らすことができる、そんなまちが理想ですね。ハコニワがあることで、日常がこれまで以上に楽しくなった、そんな風に思っていただける場所に育てていきたいと思います。

ハコニワ

来春には建物残り140坪を使って、更に展開を広げる予定です。まず、託児所付きのスタジオ兼各種教室をつくります。オープンは2022年3月予定ですが、現在8組の方から利用したいとのお話をいただいており、月~土曜日の午前中、夕方から夜はほぼ埋まってきました。

柏崎の「ここにしかない」を増やしていくためにも、来春までにはすべてのスペースをオープンさせていきたいと思っています。

【編集部からひと言】
自分たちの町を自分たちで
盛り上げていく

まちの魅力的な新スポットでありながら、地域課題に当事者として向き合う人を増やす役割も担うハコニワ。今後も新しい店舗が入ることで、柏崎のどんな起爆剤となるのでしょうか。これからのハコニワの展開 、そして柏崎のまちの変化も楽しみになりました。

Information

ハコニワ
address:柏崎市横山440-1
TEL:0257-22-3357
Web:ハコニワ公式HP