阿賀の自然の素晴らしさを伝えるCM動画を作りました/阿賀黎明高校
新潟の良さって何だろう?
県内各地の高校生がさまざまなやり方でふるさとの素晴らしさを発信する活動をしています。
彼ら、彼女たちの活動を見てみると、いままで気づかなかった魅力に気づかされます。
頑張ってる高校生の活動を、月刊にいがた編集部が取材してきました!
阿賀野川の悠々たる光景から始まり、阿賀町の自然や街並みが映し出されるCM動画。思わず郷愁を誘う映像を作ったのは阿賀黎明高校の3年生。新潟県の魅力を県内外に発信する、という目的で行われている『新潟ふるさとCM大賞』にも応募された力作です。そんな動画を作った同校代表の齋藤君と清野君にお話を聞いてみました。
動画制作が地元の良さを見つめ返すいい機会に
阿賀黎明高校では、生徒たちが改めてふるさとの良さをみつめ返し再発見することを目的に、阿賀町の歴史や文化などを学ぶ『地域学』という授業を実施。この授業の一環で『新潟ふるさとCM大賞』応募に向けた動画の制作が始まりました。
動画は30秒。限られた時間の中で何を伝え、ふるさとの魅力をどう凝縮するのか。そしてテーマは——? 彼らは、意見を出し合うために、ふせんに阿賀町の魅力を書き出して発表することから始めました。
「阿賀町のいいところって何だろう?」幼少期からこの地で育ち、親しんできた彼らですが、改めてのそんな問いかけは、地元の良さを見つめ直すいいきっかけになったようです。齋藤君は「阿賀町は自然が豊かなんです」と自慢します。その意見に呼応するかのように清野君も「自然があるからこそ、透き通った空気がおいしくて、人が暮らしやすい町だと思うんです」と語ってくれました。
彼らの言う通り、阿賀町は大きくて広い山と川に見守られながら自然たちと肩を寄せ合って暮らしています。阿賀町の風土をよく知っているからこそ、「自然」をテーマに発信することは、すんなり決まったようす。
地元の魅力を30秒の動画に凝縮。視聴者の想像力を掻き立てる展開
このCMの語りべは、ふらりと阿賀町にたどり着いた旅人(を連想させます)。
その人の目線を想像させる光景が幾重にも映し出され、最後には「あなたの帰りを待っています」と、旅人を見送っているかのような優しい声色が流れ、動画は終わります。
清野君は「阿賀町は人口が少ないので人を呼びたいんです」と話します。自分たち地元民側の視点というよりは町外から来た阿賀町を知らない人の視野に焦点を当てることで、町を客観的に見た演出にしたそうです。
当たり前の日常で気付いた再発見
動画制作を通して齋藤君は「18年間過ごしてきて気づかなかったことを発見することができました。例えば植物。撮影をしながら今まで気づかなかった植物を発見して、その多様さには驚きました」と振り返りました。
齋藤君は、阿賀町に流れる阿賀野川と常浪川の合流地点を好んで釣りをたしなむことが多いというアウトドア派。自然と一体感を感じられる時間に普段から身を置いているからこその視線が動画にはうまく表現されています。
動画の中盤には赴きある閑静なまち並みが登場。清野君は「昔ながらのまち並みに懐かしさを感じます」と話します。
阿賀町津川特有の雁木造りの古き良き佇まいが風景に溶け込んでいます。
作成期間に撮影機材のタブレットを片手に町中を歩き、高校生のリアルな観点でまとめたこのCMには阿賀町の魅力がたっぷり詰まっています。
【月刊にいがたレポ】
今回登場してくれた二人は、取材時は高校3年生。春からは社会人です。「自分たち若者のしたいことが実現する町になったらいいです」と語ってくれました。将来どんな人になって、地元にどんな貢献をしてくれるのだろう? 二人の笑顔がとても頼もしかったです。