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高校生が魅力発信中!2022.03.28

写真部と美術部の生徒たちが得意分野をいかしたCM動画を作成しました/上越高校

新潟の良さって何だろう?
県内各地の高校生がさまざまなやり方でふるさとの素晴らしさを発信する活動をしています。
彼ら、彼女たちの活動を見てみると、いままで気づかなかった魅力に気づかされます。
頑張ってる高校生の活動を、月刊にいがた編集部が取材してきました!

上越高校の写真部と美術部の生徒たちが上越市の魅力をアピールする動画を作成しました。
これは「上越市PR映像コンテスト」に向けて作成したもので、それぞれ輝かしい成績を受賞。写真部のユニークな動画が最優秀賞、美術部のかわいらしいアニメーションが優秀賞でした。
動画を手掛けた彼女たちに制作の裏側を教えてもらいました。

クスッと笑える高校生らしい演出

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写真部の動画は、テストで30点を取ってしまった男子生徒が主人公。その彼が、自然の中で勉強をすると集中力が上がるらしいという情報を得て、上越市の自然豊かな観光スポットあちこちで勉強するというストーリー。
春日山城址、大潟区の人魚伝説のある海、金谷山公園、京ケ岳の雄大な景色をバックに、勉強机と椅子を持ち込んでの勉強シーンが秀逸。
そして、その結果、(わずか)15点だけアップの45点に成績が上がったというオチに、おもわず笑みが。

写真部活動風景
写真部活動風景

動画を撮影・編集したのは、リーダーを務めた1年生の酒井さんのほか、3年生の佐藤さん、2年生の熊木さん、1年生の岡田さんたち。
「上越市内4カ所に机とイスを持ち運びながら撮影するのが大変でした」と佐藤さん。熊木さんは「上越には、自然を直に感じられるスポットがまだまだあるんだ」と実感。酒井さんと岡田さんは「京ケ岳には初めて行きました。こんな景色のいい場所があるなんて! きれいな映像が撮れて満足です!」とご満悦な表情でした。

自慢の観光スポットをアニメーションでリアルに再現

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美術部の動画は、高クオリィなアニメーションとかわいらしいタッチが目を引く作品。
タブレットで絵を100枚以上描いて、編集アプリでパラパラ漫画のように繋げて作ったという意欲作です。
主人公である女子高生が「上越いいとこないな…」とうつむくシーンから始まり、その瞬間、彼女の瞳が、高田駅前にある日本最古級の映画館、高田世界館へとみるみるうちに吸い込まれます。コンコンいう足音や扉を開けた時のキィ~という音、イスに腰掛けた時の摩擦音などの細かなBGMがなんともリアル。その後、高田城址公園、水族博物館うみがたりの巨大水槽、と主人公は時間旅行をし、最後は映画を見ている主人公の瞳へとクローズアップされて現実に引き戻されるという展開になっています。
遠近法をうまく活用したクローズアップの手法は江村さんの考案で、このアニメの見せどころだそうです。

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「私たちが感じた上越の魅力をアニメにして見せることができてよかったです」と江村さん。森さんは「リアリティのあるアニメ内の背景は、実際にその場所に出向いて撮った写真をイラスト風に加工して使いました。上越には、歴史的な建造物が多いことや直江津の海はきれいだと改めて知ることができました」。「元々私は上越市に魅力を感じていませんでした」というのは脚本を担当した小山さん。今回の取材で上越の楽しいスポットや歴史を見直すことができた、という主人公の女の子の気持ちは、まさに小山さん自身の気持ちだったのかもしれませんね。

ふたつの部活がそれぞれの形にまとめた上越市のPR動画。
地元だからこそ、地元の特別感には気づかない。しかしPRする立場になって、地元を見てみる魅力をどんどん発見。それは、新鮮な驚きと興奮の貴重な体験でした。


【月刊にいがたレポ】
思い入れたっぷりの動画がコンテストで受賞し、先生や地域の人たちから評価されたことで自信もついた彼女たち。視点は違えど行きつくところは、まさに郷土愛でした。
地元を愛する気持ちは、ゆるがないくらいに強固になったようですよ。