子どもが素足で走り回り、
傷をつけても構わない。
阿賀野市・カフェオーナーの家 | Page 3
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好きなものを好きといえる人に
田畑の真ん中で、立派な日本家屋の敷地内に建つログハウス。お父さんはカフェ経営。こうしてスペックを聞くと、かなり特徴的だと思えます。もちろん中澤さん夫婦の嗜好性ではあるものの、「狙って」やっている部分もあるようです。
「僕は普通の会社員ではないし、好きなものがはっきりしていると思うんです。料理が好きで、接客が好き。好きだからカフェをやっているというモチベーションです」
ちょっと主張が強いくらい、好きなものをはっきりさせること。それを子どもにも伝えたい。
「同様に、ログハウスが好きだからこの家に住んでいるんだよとはっきり子どもに言いたい。お父さんとお母さんはこれが好きで、こういう仕事をしているというのをこの子に見せてあげて、体感させてあげて。そのうち子どもにも好きなものができていけば、それが親としての務めになるのかな。好きなものをはっきりさせるのがいいと思っています」
3歳の長男は、保育園に通っていません。同じ敷地に住む、おじいちゃんおばあちゃんが見てくれるそうです。Uターンしての子育ての利点を最大限に活用しながら、ここにも「みんなと同じ道である必要はない」というメッセージがあるようです。
中澤さんの子育て哲学は、「好きなものは好きといえる」こと。なんとなくではなく、筋を1本持ち、ちゃんと意見を持ち、個性を持つ。そんな思いが家や暮らしにも込められていました。
「子どもにやりたいことができたら応援したいですし、それを否定したくない。決めたことに対して悩ませたくないんです」
ちょっと個性的なログハウスでの暮らしが、どんな大人に成長させてくれるのか、将来が楽しみです。
credit | text:『にいがたのつかいかた for Family』編集部 photo:今井達也