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子どもの健康を守り、
自然環境へも配慮する。
南魚沼市・米農家&DJの家 | Page 2

2023.12.8

3世代家族の知恵

家の中は広く、子どもたちは走り回っていますが、外は一帯が田んぼでもっと広い。「なるべく外で遊んでほしい」と駒形さんが望む通り、実際に外で遊ぶことが多いようです。

「車の通りも少ないですし、普通の道路でも遊んでいます。もちろん山や小さな川もたくさんあるので、虫をとったり、魚をみつけたり、自然のなかで遊んでいますよ」

「帰ってきてすぐに、荷物だけポーンと投げて、すぐに友だちと外に遊びに行っちゃいます」と奥様の美穂さんも続けます。

オープンしたお店〈qute〉の前に立つ駒形さんと奥さんの美穂さん
シフォンケーキ店内で接客する駒形さん夫妻
駒形さんも店舗にてお手伝い。奥には当然BGM用にターンテーブルが鎮座しています。

最近、美穂さんを中心に、家の一角の小屋をリノベーションしてシフォンケーキのお店〈qute〉を始めました。現状は週末のみの営業ですが、お店やケーキづくりに手がかかっているときに、3世代であることはとても大きいようです。

一応、1階は駒形さんの両親、2階は駒形さん一家と2世帯住宅のかたちもとっていますが、玄関はひとつ、外階段もなし。そこまで明確に別れているわけではありません。

「お店を始めたこともありますし、僕たちふたりで仕事に出かけなければならないこともあります。そういうときに子どもたちを両親に見てもらえるのは助かります」

3世代揃って庭の池にいる鯉に餌やり
家族みんなで、庭の池にいる鯉を愛でる。

週末などは、2階で駒形さん家族だけで食べることも多いといいますが、平日は1階のダイニングで全員で食事します。家の中でゆるやかに区切られた2世帯住宅のつくりは、暮らし方も多様にしてくれるようです。

リビングでくつろぐ駒形さん一家
大きなソファーの上で家族揃ってくつろぐ
2階にある駒形家5人のリビング・ダイニング。1階同様、木で囲まれた空間。

実は美穂さんも同じ南魚沼市出身で、自宅は兼業の米農家。同じように3世代家族で育ってきたので、その暮らしぶりには共感できるといいます。

「私も同じく3世代で暮らし体験があり、そういう家庭がいいなと思っていました」と美穂さん。

目に入れても痛くない孫とはいえ、かわいがるだけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんから学ぶ「遊び」や「知恵」にはたくさんの学びが宿っています。

「竹とんぼなんか、私はもちろん、いまの親世代はつくれないですよね。竹馬もあるし。おじいちゃんは買ってこないで何でもつくっちゃう。昔ながらすぎて、嫌がることもありますけど(笑)」

現在では少なくなっている3世代居住ですが、新潟県では3世代同居率が全国で3位という国勢調査の結果もあります。3世代同居の体験は、次世代へと循環していくようです。

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