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木に囲まれて過ごせる、こどもたちの居場所がたくさん!
新潟県産材が広げた、遊びと学びの選択肢 | Page 2

2024.10.30

アトリエやツリーハウスもつくりたい!
県産材の活用はこれからも続く

園庭には、木づかい事業を活用してつくった設備がもうひとつ。小さな教会のような外観の、こどもたちのための図書館です。「絵本の世界に入り込んで没頭する体験をさせたい」という斉藤さんの思いから、図書館をつくることは念願だったそうです。

「県産材を使い、こどもたちが入りやすいような明るい空間づくりを心がけました。自分がやりたいことを主体的に選んで遊べるように、園庭では、何をする時間か決めずに過ごします。本を読みたい子は自由にやってきて、黙々と1冊を読む子もいれば、次々にいろんな本を取り出す子もいる。置いてある本のジャンルもさまざまで、ひとりひとりの読み方を尊重しています」(斉藤さん)

梁に本棚、テープルや椅子など県産材がいたるところに使われた〈きになる、こども園〉の図書館
座り心地もやわらかい、木の椅子のうえで読書タイム。

園庭では、〈地域子育て支援センターMere〉を訪れた保護者とこどもたちも遊んでいます。
市内在住であれば自由に使える施設ということで、取材に訪れた日にも、何組かの親子がのんびりと園内を歩き回っていました。

広々とした園庭で遊ぶこどもたち
車で10分ほどの場所に住んでいるという利用者は、1歳半の娘と一緒に週に2~3回は来ているそう。

木のぬくもりあふれる空間はほかにもあり、〈きになる、こども園〉〈すやすや、乳児園〉それぞれのエントランスホールにもふんだんに県産材が使われています。

県産材で作られた下駄箱コーナーにハロウィンの飾りが展示されている
10月はこどもたちがつくった、ハロウィンの作品が華やかに迎えてくれます。

こどもたちの作品を飾る掲示板や下駄箱に県産材を利用。以前はプラスチック製の下駄箱を使っていたそうで、木を取り入れてからは「触ると気持ちいいね!」というこどもたちが増えたといいます。

まだまだやりたいことがたくさんあると話す斉藤さん。木づかい事業を活用して、次はアトリエをつくろうと構想しているそうです。

「こどもたちが自由に絵を描いたり工作したりできる空間をつくりたい。図書館の下にはけやきの木があるので、そこにツリーハウスをつくるのも夢です。
この園で大事にしているのは、こどもたちの自主性や主体性。ひとりひとりが、一番興味があるものに夢中になれるよう、遊べる場の選択肢を用意していきたいんです。理事長の役割は、事業の継続と発展の責任を担うこと。経営の観点でも、木づかい事業から補助金をいただくことで、こどもたちの豊かな発育環境を維持することができています。これからも活用しながら、地域から必要とされる園をつくっていきたいと思っています」(斉藤さん)

Information

きになる、こども園

web:きになる、こども園

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