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新潟ならではの伝統で祝福
老舗料亭〈鍋茶屋〉の
オンリーワンウエディング

2024.2.29

新潟の風土や文化が反映された、新潟ならではの珍しい結婚式を紹介する本連載もこれで第3弾。第1弾はJ1サッカークラブ〈アルビレックス新潟〉の全面協力で行われる「アルビウエディング」、第2弾は近年注目が高まる新潟ワインを代表するワイナリー〈カーブドッチ〉を舞台とした「ワイナリーウエディング」をご紹介しました。今回は新潟に残る「花街」の伝統を守る老舗料亭での結婚式「鍋茶屋ウエディング」をご紹介します。

花街の文化を残す古町を代表する老舗料亭

新潟市の中心部にある「古町(ふるまち)」と呼ばれるエリアは、かつて花街として栄えた歴史があります。江戸時代中期から明治30年頃にかけて、大阪から北海道を行き来した廻船「北前船」の寄港地のひとつであった新潟県は、一時は日本一の人口を誇るまでに成長しました。

〈鍋茶屋〉の入口

古町もその繁栄を受けて、京都の祇園、東京の赤坂や新橋にも劣らない花街となりました。今回ご紹介する鍋茶屋ウエディングの〈鍋茶屋〉とは、古町の花街文化の中心にあり続け、伝統を今に伝える老舗料亭の名前です。白い石造りの重厚な大門をくぐった先には、美しい日本庭園と、見事な木造建築が出迎えてくれます。この雰囲気は、なかなかほかでは体験できないもの。

〈鍋茶屋〉の外観。人力車も置かれている

登録有形文化財を貸し切る特別な1日

鍋茶屋の創業は1846年。約180年もの長い歴史のなかで2度の大火に見舞われ、現在の建物は1910年に建てられたのち、改築や増築が行われたもの。木造3階建てで、国の登録有形文化財に指定されています。鍋茶屋ウエディングは1日1組のみ。つまり、そんな歴史ある建物をひとり占めできるのです。

中庭を見渡せる大きな窓のある廊下

たとえば、披露宴は昭和13(1938)年に建てられた折上格(おりあげごう)天井の二百畳敷大広間で。新郎新婦や親族の待合室や記念撮影には、イタリアから招いた技師がつくり上げたという昭和7(1932)年完成の大正ロマンを感じる応接室を。ほかにも用途や規模に合わせて、趣のある調度品が設えられた館内を移動しながら行われます。花街文化が紡いできた本物の空間が広がっていますから、特に和婚を希望する人にはぴったりのロケーションといえますよね。

大正ロマンを感じる応接室
〈鍋茶屋〉の婚礼料理のひと品次のページ|建物と空間に続く老舗料亭ならではの“本物”とは?


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