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魚沼市技/わざ2022.10.21

生きぬく力を持った、魅力満載な人生の先輩がたくさんいる街「魚沼」

「#新潟のコメジルシ=新潟のいいところ」ってどんなところ? 
「だから新潟!」と、新潟を選びたくなるいろんな理由を新潟の人たちに聞いてみました。

島田久美子 さん

島田久美子 さん
魚沼暮らしコーディネーター。埼玉県出身。2013年に新潟県主催の「にいがたで暮らす・働くインターン」事業で初めて魚沼市へ。1ヶ月過ごすうちに魚沼の魅力に感動し、魚沼市の地域おこし協力隊として3年間活動。現在は、魚沼暮らしコーディネーターとして魚沼に移住したい人へ、魚沼の暮らしの情報発信等を行う。趣味は、美味しいものを見つけることと、温泉巡り。

生涯現役!パワフルな人生の先輩方

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私は、2013年に新潟県主催のインターン事業をきっかけに、魚沼市へやってきました。当時、茅葺き屋根の修復を手掛ける会社で1ヶ月お世話になったのですが、まわりにはベテランの職人さんが多くいらっしゃいました。そのうちの一人に話を聞いてみると、「仕事があるだけでありがたい」と言っていて。当時、30歳そこそこだった私は、仕事はあって当たり前だと思っていたので、かなり衝撃的だったことを記憶しています。

面白かったのは、暮らしていくうちに、日々ライフハックのような、「生きていく力」の高い先輩方の仕事を見ることができたことです。例えば、集落行事。夏祭りの櫓や、さいの神を、集落のベテラン男性陣があれよあれよという間に、組み上げてしまうこと。これには、ただただ驚きでした。

工夫次第でなんでもできちゃう、暮らしの知恵が豊富な集落の女性たち

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集落で過ごしていて、色々なお宅へ伺うことがあるのですが、地域に住むおばあちゃんたちは、みんな知恵が豊富です。まずは、皆さん料理が上手なこと。お茶飲みに立ち寄らせてもらった時、「何もないけど……」と言いながら、お手製の煮物や漬物など、次々と出てくることに驚きました。この言葉の真意には、「買ったものではないけど、うちで作ったものでよければ」というおもてなしの心遣いが込められているのではと感じています。

また、切れた輪ゴムを縛って使っていたおばあちゃんもいました。「輪ゴムは切れたら捨てるもの」と思っていた自分の「普通」を、いい意味でぶち壊されたのを覚えています。「もったいない」という考え方も含め、SDGsが叫ばれる前から、暮らしの中で身につけた力があるのだなと思いました。さらに、それを淡々と日々の生活の中で営み続ける先輩方は、かっこよくて素敵な存在です。

この素敵な人生の先輩方の暮らしぶりを、魚沼に移住したい方や、他の同世代の方へ伝えていくのが私の使命です。


編集部コメント

今回、島田さんのお話をお聞きしていて、山間地にすむ高齢の方々は皆パワフルで、生きていくための知恵を持っているなと、改めて感じました。私自身、山間部の出身なので、ものすごくお話がしっくりきました。地域のご家庭へ伺うと、漬物が出てきたり、帰り際に野菜などのお土産をもらったり。思い出すとキリがありません。「もったいない」の精神や、自分でできることはなんでもするという価値観は、これからの若い方にも必要になってくるのかなと感じています。人生の先輩方から学ぶことは多そうです。(小日山)