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コラム2021.11.14

進化する『五泉ニット』。令和の最新技術も、受け継がれる手仕事も
~コメジルシくんが聞く!新潟の魅力~

シリーズ『コメジルシくんが聞く!新潟の魅力』では、誰かに伝えたくなる新潟の魅力を探して、コメジルシくんがさまざまな場所に出かけていきます。

今回のテーマは、寒くなる秋冬には特に恋しくなる『ニット』。実は、新潟県は五泉市や見附市を中心にニット製品の生産がさかんで、ニット製セーターなどの出荷額が日本一なんです。意外と知らないその生産現場のことを教わりに、五泉市を訪れました!

ニットのまち 五泉

「五泉市は、市内で30社以上もの企業でニット製品をつくっている『ニットのまち』なんだよ」

そう言ってコメジルシくんを案内してくれたのは、五泉ニット組合理事長の梅田恒栄さん。

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「五泉市は昔から絹織物産業が盛んで、戦後、その技術を活かしたニット産業が発展してきたんだ。
 五泉ニットの特徴は、糸染め、編み、風合い出し、刺繍などの2次加工、そのすべての工程が五泉市に集まっていること。地域が一体となったブランドなんだ」

なるほど、地域にたくさんのニット関連企業が集まっているから、製造に関わる複雑な工程のすべてを五泉市の中で完結できてしまうんですね…!さすがは『ニットのまち』です。

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こちらは、五泉市内にある複合施設『LOOP&LOOP』。五泉ニット製品が購入できるショップやカフェ、コワーキングスペースなどが設置されています。

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カフェの椅子カバーももちろん五泉ニット。ゆったりとした時間を過ごせそう。

最新技術と手仕事と

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完成品をたくさん見たところで、次に向かったのはニット工場。生産の様子を特別に案内していただきました!
まず訪れたのは、コンピュータや大型の機械が並ぶ一室。

「ここは、パターンと呼ばれる、型紙をつくっているところだよ。デザイナーが描いたイメージをもとに、3DCADで立体をイメージしながら設計図のように紙に展開していくんだ」

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設計の様子。色のイメージはもちろん、素材によって異なるハリや落ち感をシミュレーションすることもできるのだそうです。
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こちらはコンピュータ上で設計した図を実際に紙に描いて型紙をつくる機械。写真では、手前の犬のぬいぐるみの型紙が描かれています。

次に案内してもらったのは、ミシンや縫製機械がずらりと並ぶフロア。縫製担当の皆さんが手元を見つめて一心に作業を進めています。

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「さっきの型紙をもとに、こうして職人達が縫製していくんだ。いろいろな加工技術を使い分けることで、おしゃれで、そして着心地の良いニット製品が完成するんだよ」

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こちらは『リンキング』と呼ばれるニット特有の縫製。たくさんの細かい針ひとつひとつに編み目を指していきます。

こんな風に最新の技術と繊細な手仕事が合わさることで、すてきで着心地の良いニットが生み出されているんですね。

五泉ニットの魅力

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ニットを形づくる糸

「五泉は、レディースアパレル中心の繊細なものづくりが得意なんです。それに、個性豊かで多様性に富んだ産地なんですよ。また、若い後継者もたくさんいます。チャレンジ精神も旺盛ですね」

そう締めくくってくれた梅田さん。これからも新しい発想でどんどんすてきな製品が生まれていきそうで、楽しみです!

今月下旬には11月20日(いいニットの日)に合わせて2日間のイベント『五泉ニットフェス』も開催予定なんだとか。ニット製品のお買い物ができるのはもちろん、工場見学ができるオープンファクトリーや高校生によるプロジェクトなど、内容はもりだくさん!ぜひ訪れてみたいですね。

五泉ニットフェス(バナー)

『五泉ニットフェス』公式ページはこちら

『コメジルシくんが聞く!新潟の魅力』は、新潟県広報番組『週刊 県政ナビ』のテレビ放送およびその動画配信でもご覧いただけます。