新潟ご当地グルメを人気情報誌
『Komachi』がセレクト!
【 新潟県のご当地グルメ「タレカツ丼」
老舗の名店から道の駅まで地元情報誌『Komachi』が選ぶ9店 】
食文化が豊かな新潟県には絶品グルメがたくさん! なかでもオススメしたいのが、薄切りの揚げたてとんかつを秘伝の醤油ダレにくぐらせ、米どころ・新潟のおいしいご飯と一緒にいただく「タレかつ丼」です。
昭和から変わらぬ味で愛される〈とんかつ政ちゃん 沼垂本店〉で、病みつきになるおいしさを満喫しましょう。
Index この記事の目次
新潟グルメ「タレかつ丼」とは?
ソースかつ丼、味噌かつ丼、デミかつ丼など、地域によって多彩な味わいがあるカツ丼。新潟県には昭和初期から人々の胃袋を満たしてきた「タレかつ丼」が根づいていることをご存知でしょうか。
タレかつ丼の歴史は古く、1930年前後までさかのぼります。発祥の地と言われているのが、現在も古町6番町で営業している〈とんかつ太郎〉。「当時は屋台で食べるモダンな洋食として新潟市民に親しまれていました。『タレかつ丼』という呼び方は、〈とんかつ政ちゃん〉2代目である現社長の働きがあって、全国的に定着したのです」と教えてくれたのは、〈とんかつ政ちゃん〉の広報担当・中村さん。
〈とんかつ太郎〉で修業した創業者が1965(昭和40)年にオープンした〈とんかつ政ちゃん〉。それまでは「ソースかつ丼」と呼ばれ、福井県や福島県のそれと混同されていましたが、「ほかの地域にはないこのかつ丼をもっと多くの人に知ってほしい」という2代目の熱い思いから、新潟オリジナルのかつ丼は「タレかつ丼」と呼ばれるようになりました。
新潟散策の目的にしたい
〈とんかつ政ちゃん 沼垂本店〉
JR新潟駅万代口から車で約7分の場所にある〈とんかつ政ちゃん 沼垂本店〉。中心市街地となる万代や、日本海の鮮魚や産地直送の野菜・果物を販売する〈ピアBandai〉からも近く、アクセスの良さもポイントです。
駅やバス停からは少々距離があるので、車やタクシーでの来店がおすすめ。お店はランチタイム・ディナータイムともに営業しています。
店内に入ると、テイクアウトメニューやオリジナル商品の新潟かつ丼のタレ(530円)が目に飛び込んできました。「お土産や自宅で食べるお弁当にも、タレかつ丼は選ばれています」と聞き、真似したくなります。
お一人様でも利用しやすいカウンター席から、家族や友人と食事を楽しめるテーブル席、小上がり席を備えています。大人数なら宴会席も利用可能。ワクワクしながら料理が運ばれてくるのを待ちます。
海外からの観光客も来店する
新潟のタレかつ丼
注文したのは、新潟グルメを堪能できる「にいがたうんめもん三昧セット」(1991円)。タレかつ丼のほか、越後味噌の味噌汁、新潟の郷土料理「のっぺ」、地元野菜の漬物に、笹団子をイメージしてつくられたアイスもついてきます。
主役のタレかつは、店独自の基準で仕入れた上質な国産豚肉を目の粗さが細かいパン粉を使って揚げ、創業以来毎日継ぎ足している秘伝のタレで味つけ。クセになる甘じょっぱさにふっくらと炊き上がった新潟県産コシヒカリのおいしさが相まって、この上ない幸福感で満たされます。
「野菜や豚ガラのスープに本醸造醤油と上白糖を合わせたタレは、約60年間継ぎ足してきたことで、今が一番おいしい状態。年月をかけて熟成したおいしさをお楽しみください」と中村さん。
サイドメニューも個性豊か! 新潟では定番の家庭料理「のっぺ」は、優しい出汁のおいしさが体に染み渡ります。具だくさんなので、食感の違いを楽しみながら味わいたくなる一品です。
地元野菜を使った漬物は、季節ごとに食材が変わり、お浸しになることも。この日は巾着型の形が特徴的な〈十全(じゅうぜん)ナス〉の漬物。佐渡産もずく酢や、秋には食用菊〈かきのもと〉など、四季を感じられる料理と出合えます。
味噌汁は、新潟県産大豆と笹川流れの塩でつくられた天然醸造味噌と天然の出汁を使用。新潟県産の素材にこだわっています。
さらに、新潟土産の定番・笹団子の味を〈とんかつ政ちゃん〉ではアイスで楽しめます。ヨモギを牛乳で煮立ててつくったアイスに、あんこと刻んだ餅が包まれています。デザートまで、他県では食べられない新潟ならではの料理が続きます。
〈とんかつ政ちゃん〉は、沼垂本店のほか、 新潟駅前店、牡丹山店、青山店と、新潟市内に4店舗を展開。さらに、〈新潟タレかつ丼 政家(まつりや)〉も姉妹店として営業しているので要チェックです。
某TV番組で地元グルメとして紹介された効果もあり、県外客だけでなく、ニューヨークやパリなど、海外からもお客さんがタレかつ丼を食べに来店するのだとか。新潟に来たら必ず行ってみたい名店です。
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