ものづくりと聞いて、何をイメージする?
ものづくりの文化を育てていくために大切なことは、固定観念に縛られないことだと武田さん。
「ものづくりと聞いて何をイメージしますか? ストイックな職人の世界でしょうか? 私はこれからの時代、スマートフォンひとつでササッとできることも、ものづくりと言っていいと思っています。これまでの常識に固執せず、もっと自由に解釈して、ものづくりの選択肢を増やしていきたいですね」
プライベートにおいても、独自の世界観を持つ武田さん。最近の趣味は、1年前から始めたという写真。仕事上、メディア制作も行うため、フォトグラファーの仕事も知っておきたいと、カメラを手にとったが最後、その奥深い世界に魅了され、いまでは毎朝3時に起床し、2時間かけて風景を撮影するのが日課となっているそう。
「1日100枚くらい撮っています。撮影していると思考が変わる感覚があって、好きですね。雲ひとつとっても、毎回、表情が違っておもしろい。もともと多趣味なんです。ゲームやマンガも大好き。最近では妻の家事を手伝いたいと思って始めた洗濯にハマっています。洗い方や干し方ひとつで仕上がりが激変するので、洗濯ってクリエイティブな仕事なんだって気づきました(笑)」
一般常識にとらわれず、洗濯まで楽しんでしまう武田さん。これからも大好きな燕三条のまちを守るべく、一人でも多くの人がものづくりに興味を持てるような、おもしろい仕掛けを考えてくれそうです。
Profile 武田修美
1980年新潟県生まれ。車の営業マンを経て、2005年に父親が経営する株式会社武田金型製作所に入社。2011年、武田金型製作所の子会社として、ソーシャルデザイン企業、株式会社MGNETを設立。ものづくりにとって、よりよい環境をつくりたいという想いから、ものづくり・ことづくり・まちづくりの3事業に加え、2021年には民間シンクタンクBEECLを設立。横浜商科大学、開志専門職大学の非常勤講師も務める。
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【MGNET】
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credit text:矢島容代 photo:水野昭子