夏の予定はお決まりですか? 日本一神社が多く建っている新潟県は夏祭りも盛んです。遠方から足を運んででも、一度は自分の目で見て欲しい! そんな新潟の文化と歴史を肌で感じられるおすすめの新潟の夏祭りをご紹介します。
【 7月7日本祭り 】
重要無形民俗文化財 村上大祭の「屋台行事」
新潟県北の城下町として知られる村上市には、多くの武家屋敷と町屋が現存し、趣のある街並みが人気の観光地です。村上大祭の「屋台行事」は、そんな景観の中で豪華絢爛な屋台山車「おしゃぎり」が列を連ね練り歩きます。その様はまさに圧巻。
江戸初期に西奈彌(せなみ)羽黒神社造営時に、臥牛山の元羽黒から神様をお連れした遷宮祭に端を発します。3基の神輿に神様をお乗せして、荒馬14騎、巫女の衣装をまとったかわいらしい稚児行列を先導に、19台の「おしゃぎり」が続きます。
「おしゃぎり」には凝った彫刻に、伝統の「村上木彫堆朱(ついしゅ)」が施され、絢爛豪華のひと言。2018年に「村上祭の屋台行事」として、国の重要無形民俗文化財に指定された、歴史と伝統のあるお祭りです。
Information
【村上市観光協会】
2019年7月7日(日)本祭り(本巡行)
tel:0254-53-2258
【 7月13日 】
1300年の歴史を誇る火祭りで「仮山伏の棒使い」演武
上越妙高駅からえちごトキめき鉄道に乗り換えて「関山駅」で下車。そこから徒歩15分のところに1200年以上の歴史を持つ関山神社はあります。妙高山を中心とした山麓地域を鎮守する神社として信仰を集め、1582年には織田信長の軍勢による焼き討ちに遭い衰退を余儀なくされましたが、江戸時代には復興し祭礼も復活しました。
毎年7月の第2週の週末に開催される「火祭り」は、柱松に火打ち石で火を着け、豊作を占い祈願するというもの。しかし、一番の見どころは県の無形文化財に指定されいる「仮山伏の棒使い」でしょう。
これは、山伏の格好をした村の若者が「仮山伏」となって、薙刀や槍で演武の型を演じるというもの。特に1日目の10時から、神社前の階段前で行われる演武は、神聖な雰囲気に圧倒されるはず。
【 7月15日 】
駆ける馬から的を射る「流鏑馬(やぶさめ)」神事
馬に乗って走りながら矢を射る「流鏑馬(やぶさめ)」を、いまも神事として執り行っている神社があります。上越新幹線の停車駅・長岡から車で15分程の金峯(きんぷ)神社です。
この流鏑馬祭りは「天下祭り」「国祭」とも呼ばれ、源義家が朝敵降伏を祈願して奉納したことが起源とのこと。新潟で知られる戦国武将の上杉謙信・景勝もこの神事に12匹の祭馬と100筋の槍などを奉納したと残されています。
現在は毎年7月15日の例祭に3頭の馬で流鏑馬神事を実施。長岡市の無形民俗文化財です。
一度は見ておきたい、新潟の夏祭り
この夏は旅行カバンに、カメラと浴衣もしのばせて、しっとりとした新潟の伝統の祭りをそぞろ歩く、そんな過ごし方もすてきですね。