新潟のつかいかた

nc-tokyo-wine-girl-ec

あこがれワイナリー滞在記
〈カーブドッチワイナリー〉で
美酒の夢を見る Posted | 2022/11/02

SNSなどでワインの奥深さを伝えるTOKYO WINE GIRL(トーキョーワインガール)さんが、「U34新潟旅」でステイしたのは新潟市〈カーブドッチワイナリー〉の〈トラヴィーニュ〉。憧れのワイナリーステイの感想は? そしてここで出合えた絶品ワインとは?

初夏の美しいブドウ畑を見渡しながら

これまでにフランスやアメリカ、ニュージーランドなどさまざまな国でのワイナリー訪問をしてきました。

「日本にも、こんなふうに心地良い時間を過ごすことができるワイナリーがあればいいのにな」

そう思っていた私が新潟市〈カーブドッチワイナリー〉の〈トラヴィーニュ〉を知ったのは2020年のこと。写真に映るのはカーブドッチワイナリーの美しいブドウ畑と、その奥に整然と佇む宿泊棟のトラヴィーニュ。「日本にもこんなところがあるんだ!」と衝撃を受けたのを強く覚えています。

そんなカーブドッチワイナリーへの訪問の機会を得たのは今年の5月。念願のトラヴィーニュに宿泊です!

新潟駅からシャトルバスに揺られてトラヴィーニュに到着。高級スパのように美しい玄関には水がせせらぎ、早くも特別な気分にしてくれます。

到着後、さっそくウェルカムスパークリングワインで乾杯! ちょうどバラが満開の季節だったので、バラの花びらとエッセンシャルオイルが入り、華やかなカクテル風に。季節を味わうおもてなしに、さらに心が弾みます。

スパークリングワインで乾杯
さっそくウェルカムスパークリングワインで乾杯しました。

すぐにお部屋に入ることもできましたが、私たちはワイナリーツアーに参加するために醸造所〈カーヴ〉へ移動です。

ここでようやくお会いできました! カーブドッチの醸造長・掛川史人(かけがわ ふみと)さん。
カーブドッチや新潟ワインコーストをすばらしい場所にしてきたリーダーであり、極上のワイン造りに挑戦し続ける日本屈指の醸造家です。

ワイン樽が並ぶ醸造所でインタビューを受ける醸造長・掛川史人さん
カーブドッチの醸造長・掛川史人さん。

醸造のこと、ワイナリーのこと、畑のこと……と、それぞれ場所を移しながらじっくりお話を聞かせていただきました。カーブドッチのことやブドウのこと、新潟ワインコーストについてディープなお話をたくさん知ることができました。

ひと通りワイナリーと畑を見学した後にはテイスティングも楽しんで、いったんお部屋で休憩。すでに心身ともにホクホクです。

私のお部屋は2階の「みつばち」。お部屋の名前とコンセプトは、掛川さんの造る「どうぶつシリーズ」のワインの名前が由来だそう。かわいらしくもモダンな、オーベルジュのような雰囲気のお部屋はとても居心地がよく、移動の疲れとトラヴィーニュに着いてからの興奮を落ち着かせてくれました。

お部屋のベランダからは、先ほどのツアーで歩いたアルバリーニョ(白ブドウの品種)が一面に広がる畑を眺められ、お部屋にいながらも畑や新潟の大自然とつながっているような気分になります。ワイン好きの方にはこの幸せ、わかっていただけるでしょう!

ベランダのテーブルでワインを楽しみながらワイン畑を眺める
アルバリーニョの畑を眺めながら。

夕食はレストラントラヴィーニュでフレンチとワインのペアリングディナー。
ウキウキしながら集合場所に向かうと、案内されたのは地下のカーヴ。なぜここに? と疑問に思っていると、なんとここで最初のワイン〈ファンピー 白泡〉で乾杯! 
ずらりと棚に入ったまま並ぶワインを眺めながら、アペリティフ(食前酒)をいただきます。

〈ファンピー 白泡〉のボトル
地下で私たちを出迎えてくれたのは〈ファンピー 白泡〉でした。

まもなく順番にレストランへと移動し、ディナー開始。
お料理は旬のものや地元の食材をふんだんに使った本格フレンチ。スープに前菜2種類、お魚料理とお肉料理、リゾット、茶菓子まで、全力投球のフルコースです。

それぞれのお料理に合わせるワインはもちろんすべてカーブドッチのワイン。白ブドウのみから造る「ブラン・ド・ブラン」のスパークリングワイン(しかもリザーブワイン* をブレンドしているというおもしろい一本!)や「ケルナー」、「Bijou ピノ・ノワール」のほか、「カベルネ・ドルサ」という珍しい品種から造る赤ワインに、樽熟成した「シャルドネ」、フラッグシップワイン** である「SABLE(サブル)」まで、こちらも圧巻のフルラインナップ!

想像を遥かに超える幅広い品種や醸造面でのさまざまなチャレンジ、そしてそれが見事にお料理と(それも本格的なフレンチと)合うだなんて……驚きや感動を通り越して、もはや衝撃的という言葉がピッタリの夜になりました。

* 前年より前に造られ、ブレンド用に取っておかれていたワイン
** そのブランドの最上級ワイン

テーブルにサーブされた肉料理と「SABLE(サブル)」が注がれたワイングラス

2日目の朝も、地元で採れた新鮮なお野菜をふんだんに使ったサラダや地元のパンや牛乳、ジュースもいただける特別なお食事をいただきました。

朝食のあとは、歩いて近隣のワイナリーを訪問。畑や醸造設備の見学、ワインの試飲などをたっぷり楽しみました。
5軒のワイナリーが隣り合うように並んでおり、個性豊かなそれぞれのワイナリーを歩いて訪問できるのは、ここ「新潟ワインコースト」ならではの魅力のひとつと言えるでしょう。

帰りのシャトルバスを待つ間、露天風呂付き温泉施設〈ヴィネスパ〉内のソファでまったりくつろぎながら料理や歴史の本を読んだり、ワイナリーショップの周辺を散歩したりしました。晴れた風の気持ち良い時期で、この空間だけで丸1日楽しめそうでした。

日本であって、日本でないような、非日常感。自然と人が共創した贅沢な体験ができる特別な場所。
大切な人と一緒に、自分へのご褒美に、ぜひまた訪れたいお気に入りの場所になりました。

Information

【カーブドッチワイナリー】
address:新潟県新潟市西蒲区角田浜1661
tel:0256-77-2288
web:カーブドッチワイナリー

TOKYO WINE GIRL

Profile TOKYO WINE GIRL

広告代理店で働く傍ら、2019年よりYouTubeチャンネル「TOKYO WINE GIRL」を開設しワインの情報発信を開始。飲食店やワイナリーなどのSNSコミュニケーションコンサルタントとしても活躍。JSAワインエキスパート。