ドローンで稲を空撮!? 進化するスマート農業とは
〈有限会社米八〉では、水田センサーのほかにも農業のスマート化を進めています。そのひとつがドローンを活用した農薬散布と水田の空撮です。空から撮影した画像を視認しデータとして解析することで、稲の発育状況や刈り入れ時期を、勘や経験からだけではなくデータを見て判断できるようになったそう。
「ドローンを使う前には気づきにくいことだったんですが、田んぼの中で一部分だけ稲の色が違っていたりすることがあるんですよ。それがぱっと見てわかるようになったのは助かっています。今はまだ原因の究明まではできていませんが、水田センサーなどで取ったデータと照らし合わせながら今後の栽培に役立てたいですね」
GPSを活用した直進アシスト付きの田植え機や収量センサーを搭載したコンバイン(収穫機)など、スマート農機の導入もしているようですが、これらの農機にはどんなメリットがあるのでしょうか。
「田んぼの中で稲を倒さないようにまっすぐ運転しながら田植えをするのって、難しくて技術がいることなんですよ。GPSの直進アシストが付いていると楽にできるし、誰でも簡単に運転ができる。これって、作業する人間にとってとても大きなことなんです。今年導入した収量センサー付きのコンバインは、稲刈りをしながら収量と水分量を計測してデータ化してくれます。この機能があると翌年の作付けや施肥計画が立てやすいんです」と、加藤さん。
ICT技術がもっとたくさんの農家に浸透し活用されることになれば、農業従事者の減少や高齢化対策、新規就農者の拡大に役立つかもしれません。
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