新潟のつかいかた

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先進的な妙高市の
ワーケーション。
自然のなかにある、都会的な
〈MYOKO BASE CAMP〉へ | Page 2 Posted | 2023/03/23

個人向けに、この立地ならではのワーケーションを

妙高市は以前より、ワーケーションに力を入れてきたエリアです。市が主導し、ワーケーションの主なターゲットを企業と定め、人材育成プログラムを提供する「ラーニングワーケーション」を軸に取り組みを進めてきました。〈妙高市グリーン・ツーリズム推進協議会〉に業務を委託し、関係人口を増やすための専属のコーディネーターを雇い、2020年には〈妙高ワーケーションセンター〉を設立しています。

小さな庭を借りてガーデニングや野菜づくりが楽しめる滞在型市民農園〈クラインガルデン妙高〉、森林セラピーや野鳥観察など自然環境を生かした合宿型プログラムを行う都市農村交流施設〈ハートランド妙高〉など、妙高市のワーケーションは先進的な事例として全国に紹介されてきました。2022年にはこれらの取り組みが評価され、「地方創生テレワークアワード2022」において地方創生担当大臣賞を受賞しています。

個室スペースの入口ドアが並ぶ
個室スペース。法人利用も可能。

企業や団体へのワーケーションが一定の効果をあげる一方で、個人向けのワーク施設はほとんどありませんでした。そこで、企業や団体よりも個人を主なターゲットとし、30分100円からドロップイン(時間単位での利用)で利用できる気軽さと最先端のワーク施設で快適に仕事ができる環境を整えたのがMYOKO BASE CAMPです。

首都圏から利用する人にとっては、立地の良さも魅力なのだと今田さんは言います。

「東京方面からくる場合、例えば山道の下道を長く走るのは大変。そう考えると、高速道路を降りて5分で着く妙高まで来てしまったほうがラクだという利用者さんもいました」

コワーキングスペースの大きなテーブルでリモート会議中
コワーキングスペースは、ドロップインも可能。

2022年には3泊4日のファミリーワーケーションのモニターツアーを2度実施しました。親のひとりがMYOKO BASE CAMPで仕事をしながら、もうひとりの親が子どもと一緒に温泉やキャンプや自然体験などを楽しむプランです。参加者の満足度は高く、また利用したいとの声が多かったといいます。今後は、地域の宿泊事業者や保育士などと連携し、親ひとりでも参加できるプランを検討中だそうです。

「ほかにも、この国立公園は野鳥の種類が豊富で世界中のバードウォッチャーにとっての聖地だったり、冬には雪が積もって豪雪地帯ならではの雪景色が見られたりします。そういった特徴を生かして、ここにしかないプログラムをつくりたいです。テントサウナもすでに購入してあるので、うまく使っていければと考えています」

森の中を歩くファミリーワーケーション参加者たち
ファミリーワーケーションでの、クアオルト(自然のなかを歩くなど自然を生かした療法)体験。
マグカップで提供される〈NAGOMI CAFE〉のコーヒー

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