食卓の主役に。“なす”を使ったメインのおかずレシピ
なすは単体でも料理に活用できますが、肉や魚と合わせることでメインのおかずとしても成り立ちます。お腹が満たされるおかずレシピをお届けする前に、基本の調理法「蒸す」についてご紹介します。蒸す方法は、水分が失われず、なす本来の味や旨みが凝縮します。歯ごたえがありつつ、なすらしい柔らかさも味わうことができます。
★2. 蒸す
なすを「蒸す」には、皮ごとでも皮を剥いてからでもどちらでも大丈夫。皮ごと蒸すと、皮の色が実に付きやすくなるので、仕上がりをきれいに見せたい場合は皮を剥いてから蒸しましょう。きれいな翡翠色に仕上がります。くしがスッと刺さるまで、強火で6〜7分蒸します。〈巾着なす〉がオススメですが、どんななすでもおいしく食べられます。
蒸しあがったら食べやすい大きさに切って、ごまや鰹節をのせて醤油をかけたら「蒸しなす」のでき上がり。今回は、鮭と一緒に蒸してメインのおかずに仕立てます。
【 Recipe 3: なすの鮭蒸し 】
なすと鮭を同時に蒸した「なすの鮭蒸し」。さっぱりした素材を、柚子胡椒がピリリと効いたソースで食べると、暑くて食欲がないときでもお箸が止まりません。鮭のほかに、鮎のような香りのある魚、またはあっさりした鯛とも相性が良いです。
Recipe
【所要時間】 15分
【材料】 2人分
・なす …… 200グラム
・生鮭 …… 2切
・塩 …… 少々
* オリーブオイル …… 大さじ1
* 醤油 …… 大さじ1/2
* レモン汁 …… 大さじ1/2
* 柚子胡椒 …… 小さじ1
【作り方】
1 鮭に薄く塩をふる。
2 なすは皮を剥く。鮭、なすは食べやすい大きさに切る。
3 強火で6~7分蒸す(★2)。
4 *の材料をよく混ぜ合わせ、かけて食べる。
最後に、定番の調理法「揚げる」を使ったレシピ。なすは油との相性が良く、揚げるとコクが加わります。柔らかくなったなすを油が包み込んで、そのままでも十分なほど。油分とともに食べると栄養分の体内への吸収率も上がるといわれています。
★3. 揚げる
洗ったなすの水気はあらかじめ拭き取っておきます。約170度に温めた油で、なすを揚げていきます。なすは皮から油に入れると、紫色がきれいに残ります。箸でつまんでやわらかくなったら、キッチンペーパーなどの上に取り、しっかり油を切ります。味をつける場合は熱いうちに調理しましょう。味がしみこみやすくなります。
【 Recipe 4: なすと手羽先の南蛮漬け 】
なすとズッキーニ、手羽先を素揚げして南蛮ソースに漬けた「なすと手羽先の南蛮漬け」。生姜と白ねぎの薬味、そしてピリ辛ソースの効いた南蛮漬けは、ご飯のお供としても、ビールのおつまみとしてもたまらない味わいです。今回は〈千両なす〉と〈マー坊なす〉という色の異なる2種類のなすを使用したので、見た目もカラフルです。
Recipe
【所要時間】 15分
【材料】 2人分
・なす …… 200グラム
・ズッキーニ …… 1/2本
・手羽先 …… 6本
・生姜 …… 1かけ
・白ねぎ …… 10センチ
* 米酢 …… 大さじ3
* 醤油 …… 大さじ3
* 砂糖 …… 小さじ1
* 豆板醤 …… 小さじ1
* ごま油 …… 大さじ1
【作り方】
1 生姜は千切り、ねぎは太めの千切りにする。
2 *の材料を混ぜ合わせ、1を加える。
3 なすとズッキーニは食べやすい大きさに切り、170度の中温で手羽先と一緒に素揚げし(★3)、油を切る。
4 3を2に浸し、食べるまで置いておく。
※熱々でも粗熱が取れてからも、どちらでもおいしく食べられる。冷蔵庫で2~3日は保存可能。
なすのレシピはいかがでしたか?
なすの主な成分は水分であり、体温を下げる作用があります。うだるような暑さの続く時季には、もってこいの野菜ですね。現地でしか手に入らない門外不出の稀少なオリジナルなすも存在するので、気になる方は旅行ついでに、ぜひ現地へ探しに出かけてみてください。もちろんなすメニューを並べて、ご家庭の食卓で新潟気分に浸るのもいいですね。まだまだ残暑が続きますが、「なす」で暑い日々を乗り切りましょう!
credit recipe:山村真由美 text:長谷川梨紗(くらしさ) photo:長谷川浩史(くらしさ)