佐渡初のパッションフルーツ
佐渡のフルーツを巡る旅は、パッションフルーツで締めくくりましょう。
パッションフルーツはブラジルが原産の熱帯果樹のフルーツです。日本には明治時代中期に入ってきたという歴史があります。
佐渡で唯一、パッションフルーツを出荷しているのが、椿尾地区の土屋啓利(ひろとし)さん、晴美さん夫妻。椿尾地区はリンゴの〈そで農園〉の近くです。
釣り好きが高じて8年前に移住した土屋さん夫妻。イチゴ農家として就農し、2棟のハウスで〈越後姫〉を栽培しています。パッションフルーツは2015年頃にグリーンカーテンとして栽培を始めたそうです。
7月半ばに受粉し、その後2~3週間で形が決まったら、台風などの風ですれたり傷ついたりしないように、一個一個袋をかけていきます。完熟すると袋の中に自然と落ちるので、それを収穫していきます。
そのまま半分にカットしてスプーンで種ごと味わうのがおすすめ。甘い香りと、酸味と甘みのバランスが取れた果肉、種の歯応えも楽しめます。
土屋さんのパッションフルーツは8月~10月頃、全農にいがたのオンラインショップや、〈西三川くだもの直売センター〉で購入できます。
Information
【JA全農にいがた オンラインショップ JAタウン】
web:JA全農にいがた オンラインショップ JAタウン
島のフルーツをジャムやソースで楽しむ
ここまでご紹介してきたフルーツを使った、ジャムやフルーツソースを販売しているのが〈ハーブと完熟ブルーベリー ベリーズ〉。2007年にブルーベリーの栽培を始め、2015年に現在地に移転してから加工品づくりも始めました。
〈ビオレ・ソリエス〉やリンゴ、12月頃から販売を開始する佐渡みかんや、〈ル レクチエ〉など、どれも一度味わってみたいものばかり。
オーナーの神蔵(かんぞう)みゆきさんは「実はジャムづくりをするまで、佐渡にこんなにたくさんのフルーツがあることを知りませんでした」と話してくれました。
「直接農家さんから仕入れているので、おいしいフルーツの味を損なわないよう、余計な添加物を使わず、砂糖も北海道産のビートグラニュー糖を使っています」(神蔵さん)。
佐渡の果実のおいしさがぎゅっと詰まったかわいいジャム。お土産にぴったりです。
Information
佐渡の果実は通年、四季折々のものが栽培されているので、季節を変えて訪ねてみたいですね。今回、訪ねた生産者の方たちのフルーツをオンラインで取り寄せるのも楽しみです。皆さんの笑顔を思い浮かべながら味わうフルーツの味は、格別に違いありません。
credit text:『新潟発R』編集部 photo:スタジオママクワンカ