9月は気温よりも水温のほうが温かい!? 柏崎の新たなマリンアクティビティ
秋本番の新潟県。日本海側のまち柏崎も賑やかな海水浴シーズンを終え、あとは静かに冬を待つばかり……と思いきや、「9月の地上はどんどん涼しくなっていきますが、まだ水温はとても高く、マリンスポーツも楽しめるんですよ」。そう話すのは、柏崎・鯨波海岸で旅館〈小竹屋(おだけや)〉を営む杤堀耕一(とちぼり・こういち)さん。
柏崎で生まれ育ち、東京でサラリーマンをやっていた杤堀さんは、10年前に柏崎に戻ってきてからせっかく海の近くだし自分の趣味にしようと、シーカヤックを始めたのだと言います。
3代目として宿を継いだ現在は、シーカヤックやシュノーケリングなどのマリンアクティビティから、キャンピングトレーラーでの宿泊&BBQ、ドラム缶風呂など、さまざまな体験型宿泊を提供。新型コロナ感染症拡大の影響は甚大なものだったそうですが、来てもらえたお客さんに楽しんでもらおうと、安全に海で遊ぶ手引きをしています。
さて、日本海というと冬の荒れた灰色の海を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は春から秋まで海水の透明度が高く、特に夏は穏やか。県外からのお客さんは「こんなに魚が多くて海がきれいだとは知らなかった」と驚くのだといいます。
昼間はシーカヤックやシュノーケリング、ビーチでのBBQなどアクティビティが豊富ですが、日没後に楽しめるものがない……。そこで〈小竹屋〉の新しいプランとして杤堀さんが目をつけたのが、スタンドアップバドルボード、通称SUPでした。「SUP」とはボードの上に立ち、パドル(櫂)を漕いで水面を進むアクティビティのこと。マリンアクティビティの中では小さなお子さんや初心者でも比較的取り組みやすいと言われています。そのSUPのボードに特殊なライトをつけ、夜の海へ。
静かで穏やかな海に立つ不思議な感覚。夕日が海に沈むのを海上から見届けたり、ボードのライトに寄ってきた魚を愛でたり、座って瞑想したりと多様な楽しみ方ができます。このSUP、上達の早い人は初めてでも1時間ほどで立ち上がって自在に操作ができるようになるそうです。
「夜の海で遊ぶってなかなかできないことだと思うので」と杤堀さんが話す通り、昼はもちろん夜も海で遊び尽くしてこそ、日本海の魅力を知れるというもの。ナイトSUPは9月いっぱいまで行う予定です(※天候や気温によって変動あり、予約時に確認を)。10月以降もキャンピングトレーラー&BBQやドラム缶風呂、日中のSUPなどが楽しめ、日本海を臨むアクティビティはしばらく続きます。
最後に杤堀さんからメッセージ。「鯨波海岸は100年以上の歴史がある海水浴場で、JR鯨波の駅や高速道路のインターチェンジが非常に近く、関東甲信地方からのアクセスがいいことが自慢です。9月はまだまだ遊べる時期。ぜひ足を運んでみてください!」
Information
credit text:海老原 悠