新潟のつかいかた

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現役大学生の視点で新潟を盛り上げる!
「にいがた鮭プロジェクト」の県内学生運営メンバー、「チームいくらちゃん」が大奮闘 Posted | 2024/03/22

若者が戻りやすい環境を整え、若者が挑戦しやすい風土を育てる。

その目的で2022年に活動をスタートした、「にいがた鮭プロジェクト」(主催:新潟日報社、共催:新潟県)。外洋を回遊しながらたくましく成長し、再び生まれた川に戻ってくる「鮭」に、若者の姿を重ね名づけられました。

「にいがた鮭プロジェクト」Webサイトトップページ画面
にいがた鮭プロジェクト」のページ。

発足の背景には、進学や就職・転職を機に地元を離れたまま戻らない若者が多くいるため、長年転出超過が続いている新潟県の実情があります。

この大きな問題に向き合い、県内外の学生や企業、自治体、学校などと連携。若い世代に「新潟を知ってもらおう」「新潟の魅力を届けよう」と情報発信・場づくり・ネットワーク形成に取り組んでいます。

新潟と若者をつなぐ情報発信を担う「チームいくらちゃん」

新潟県の魅力を発信しようと奮闘しているのが、県内在住の現役大学生で編成されている「チームいくらちゃん」です。(2023年度は県内10校31名)

「にいがた鮭プロジェクト」サイト内の「はたらく」「まじわる」「たべる」「つながる」といったジャンルの記事を作成(取材先選定から取材依頼、執筆・撮影まですべて学生が担当)するほか、イベントの企画・運営、広報、フリーペーパーの作成を担っています。

今回は「チームいくらちゃん」で広報を担当する6人のメンバーにインタビューしました。

「『新潟は何もない』と県外へ進学した同級生に、新潟の魅力をもっと伝えなくちゃ」と発足時からプロジェクトに携わっている、新潟青陵大学3年生の久住夏子さん。

久住さんの声に感化されて、実際に新潟に戻ってきたお友だちは2名もいるそう。

「高校3年間コロナ禍でやりたいことができなかったけど、自分を変えたい」と思い切ってプロジェクトへの参加を決めた、新潟食料農業大学1年生の土井もとみさんは、鮭プロの活動をきっかけに自主性が身につき、今では大学内でサークルを立ち上げ地域創生活動に取り組んでいます。

なんとも頼もしいメンバーが目指しているのは、学生らしい目線で同世代に新潟の魅力を発信すること。取材の裏側やミーティングの様子などをSNSで発信するアイデアも若者ならでは。

共に活動する「にいがた鮭プロジェクト」事務局の中川紗綾さん(新潟日報社)は、メンバーの活動を大絶賛。

「参加学生たちは新潟のことをちゃんと考えているし、アイデアも豊富。ただただ『すごい』と感心してばかりです」

活動を通じて育まれる、メンバーの新たな視点

チームでのミーティング、取材先相手に段取りをするといったひとつひとつの活動がメンバーにとって大きな刺激になっています。

「報・連・相が難しい」「納期までのタスク管理が大変」「ビジネスメールの書き方が勉強になる」と、新社会人顔負けの声も飛び出しました。さらには「取材記事の作成で文章力が上がり、レポート作成が楽になった」「成績がよくなった」と学業面で成果を上げたメンバーもいるのだとか。

グループごとにわかれて行われた「チームいくらちゃん」のミーティング
チームいくらちゃんミーティングの様子。

そして、「取材で普段暮らしている地域とは別の場所を訪問することで新たな新潟の魅力に気づけた」と言います。

県内の方へのインタビュー取材の様子
県内の企業や、さまざまな職業の方へのインタビューも。

「新潟出身ではあるけど、知らずにいた観光スポットやおいしいお店がたくさんあるんです。暮らしやすくて自然も豊か、地域のお祭りもあるし、新潟って思っていたよりずっと魅力的」と、新潟大学3年生の田村優衣さん。

県外出身で新潟食料農業大学に通う1年生の藤井遼太さんは、取材などを通じて新潟の人のやさしさに触れ、感動したそう。

新潟青陵大学1年生の佐久間怜典さんは、「取材先での出会いから地元のお祭りに参加し、地域への理解とつながりが深まった」と大喜び。

「チームいくらちゃん」広報メンバーのリーダー的存在でもある三条市立大学3年生の桑島秀斗さんは、
「県外の同世代に、自分たちが楽しんでいる姿を見せたい。いろいろな人たちと関わり、地域に貢献できる『にいがた鮭プロジェクト』の認知度をもっと高めたい」と意気込みを語ってくれました。

イベントブースで来訪者に広報用うちわを手渡す「チームいくらちゃん」メンバー
2023年9月3日に、万代シテイバスセンターで行われた「にいがた鮭プロジェクトフェスティバル」ではブース出展も。

学校の垣根を飛び越えた交流、ゼロからかたちにする取り組み、そして新潟を知ることであらためてその魅力に気づく。スポンジのような吸収力を持つ「チームいくらちゃん」が「にいがた鮭プロジェクト」で得る経験は何にも変えがたい財産です。

Information

【にいがた鮭プロジェクト】
web:にいがた鮭プロジェクト Instagram

credit text:齋藤悦子