春は高田城址公園の観桜会、夏は津南町のひまわり畑など季節の花々が美しく咲く新潟県。県の花であるチューリップをはじめ、県の木・雪椿や県の草花・雪割草なども、一度は目にしておきたいもの。そこで、今回は新潟で観賞できる花々を、おすすめスポットとあわせて紹介します。小さいお子さんでも楽しめること間違いなし。家族旅行をはじめ皆さんのお出かけや旅の計画に、ぜひお役立てください。
3月/雪割草

雪割草は2008年に新潟県のシンボルに指定されました。雪割草は種類が豊富な草花ですが、新潟県のほぼ全域に分布している雪割草の一種「オオミスミソウ」は、日本海側の一部にしか自生しておらず、世界的にも貴重なものとされています。新潟県の長く厳しい冬をじっと耐え、雪解けとともに花を咲かせる雪割草は、その可憐な姿から「春の妖精」とも呼ばれています。
〈大崎雪割草の里〉(柏崎市)では丘陵地に約30万株の雪割草が群生。〈雪国植物園(約50万株)〉、〈国営越後丘陵公園(約24万株)〉、〈本山村田妙法寺(約30万株)〉の4か所を結んだ「えちご雪割草街道」は、日本最大級ともいえる花場を観ることができます。
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4月/桜

南北に長い新潟県は気候も地形も地域ごとに違うため、特に桜は開花時期が異なり、県内では1か月以上桜を楽しむことができます。日本三大夜桜に数えられる上越市〈高田城址公園〉は、園内とその周辺を含めて約4000本の桜が並ぶといわれています。燕市の大河津分水桜並木では桜の開花時期にあわせて「つばめ桜まつり」と「分水おいらん道中」が開催され、毎年おいらん役が付き人を従えて、桜並木の下を華やかに練り歩きます。
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4月/雪椿

新潟県の木「雪椿」。約120年前に阿賀町の麒麟山にて世界で初めて発見されたと言われ、1966年に新潟県のシンボルに制定されました。
雪椿は、ヤブツバキが日本海側の多雪地帯に適応した亜種で、椿のなかでも寒さや乾燥に弱い種類です。その代わり、枝がしなやかで折れにくく、雪の下にうずもれることで厳しい寒さから身を守り、冬を越します。雪解けとともに再び枝を起こして花を咲かせることから、雪国に春を知らせる花として大切にされています。阿賀町では広く雪椿が自生し、〈角神雪椿園〉では2万数千本の雪椿の原種が保護・育成されています。
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4月/チューリップ

チューリップは、1953年にNHKが全国から「郷土の花」を募集したことがきっかけで「新潟県の花」の候補に選ばれ、1963年に制定されました。新潟県は日本におけるチューリップ球根生産の発祥地。現在も切り花の出荷量は全国1位、球根の出荷量は全国2位を誇ります。
新潟県でチューリップの生産がさかんなのは、冬場の降雪による適度な湿度と春先の気温上昇が穏やかなことが理由とされています。生育に適した気候であり、毎年4月から5月にかけて、県内の各地で色とりどりのチューリップが見られ、「胎内市チューリップフェスティバル」では約80万本が咲き誇り、夜にはライトアップも楽しめます。
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