新潟で見つけたちょっとすてきなモノ=「ガタモノ」をご紹介。手元に置きたい、誰かにあげたい、そんな新潟のモノが見つかるかも。初回は『新潟のつかいかた』のSNSに登場する編集アシスタント猫「ねこち」の私物から、かわいいだけではなく、職人の技が光った“つかえるアイテム”を3つ選びました。
ほうろうに包まれたカトラリー
ほうろうに包まれたカトラリーにぬくもりを感じます。左(白)・クラシカルブランシリーズ(高桑金属 株式会社|elfin-takakuwa.co.jp)、右(黒)・TSUBAME Flat wear (BK)(GLOCAL STANDARD PRODUCTS|www.gsp-web.co.jp)
新潟県の燕三条は金属加工のまち。見事な職人技でさまざまな金属が、工業品や日用品に生まれ変わっていきます。〈高桑金属〉の〈クラシカルブランシリーズ〉はアンティーク風のかしこまったデザインのカトラリーが、つるんとした白いほうろうに包まれています。ほうろうはガラス質の加工品ですが使ってみると意外と丈夫。〈TSUBAME Flat wear(BK)〉はシンプルなシルエットで、柄の裏にはツバメのワンポイントも。燕三条ブランドを持っている誇らしさを感じられます。
ステンレス製の割れない手鏡
カードサイズの割れない鏡。実はぴかぴかに磨いたステンレスなのです。USUKAGAMI DELTA(MOYO|www.moyo-shop.jp)
こちらも燕三条の職人技から生み出される、ステンレス製の鏡〈USUKAGAMI〉。ガラスを使っていないので、割れる心配がありません。機能性もさることながら、幾何学模様のグラフィックデザインが目を引きます。カードケースにしのばせて、名刺や定期券の目隠しにも。なにかと出し入れの多いカードケースですが、1年使用して多少傷つくものの、鏡としての機能は健在です。
国内に3軒しかない砂時計工場
国内の砂時計工場は3軒のみ。そのうちの1軒が新潟にあります。写真の黒い砂時計は販売終了。いまはカラフルなラインナップが揃っています。直管潟砂時計03(ヒッコリースリートラベラーズ|www.h03tr.com)
昭和30〜40年代、砂時計は新潟市の特産品だったといいます。クリスマスツリーに使われる豆電球などをつくるガラス加工技術を生かし、砂時計を手づくりしていたそうです。しかし安価な輸入品やLEDの登場によって次第に衰退。現在では国内の砂時計工場は3軒しか残っていません。貴重な職人技術が後世にも残るようにと、新潟市のクリエイト集団〈ヒッコリースリートラベラーズ〉が〈直管潟砂時計03〉としてリデザインしました。ねこちが持っている黒い砂のものは販売終了。現在はカラーバリエーションも増え、ユニークなデザインの〈すなだときお〉も揃っています。
GATAmonogram
シンプルなデザインの中にキラリと光る新潟の職人技。新潟旅のお土産品としてはもちろん、モノから新潟を知る機会になるとうれしいです。気がついていないだけで、あなたもすでにたくさんのガタモノを持っているかもしれませんよ。