楽しすぎるだろ、ピアBandai
沼垂から歩いて20分弱。信濃川の河口にあるのが〈ピアBandai〉という食の大型市場だ。ここには新潟中のおいしいものが集まっているといっても過言ではない。魚はもちろん、肉も野菜も、お酒も、おみやげも何もかもがある。

ここはまず新鮮な魚を見てまわるだけでも楽しいし、何ならその場で食べられる。生カキをむいてもらったり、魚を炭火で焼いてもらったり。
ぜひお酒を片手にぐるぐると歩き回ってほしい。寿司屋やラーメン屋、スイーツなど、さまざまな地元食材のテナントも入っているので、家族連れでも楽しめると思う。

そして新潟ならではの日本酒の品揃えにも驚かされる。宿で飲むための日本酒を買っておくのもいいかもしれない。ちなみに、チーズや生ハムなどのつまみも良いものが揃っているのであわせて買っておこう。
ひと通りピアBandaiを堪能したら、もう夕方近いはず。〈なり〉に戻ってひと休みしよう。この旅行は食べるか、飲むか、ひと休みをしている。
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鶏の半身から揚げを「必ず」食べよう
ベッドに30分ほど寝っ転がってリフレッシュしたら、夜ごはんだ。もう何も言わずに〈せきとり〉の鶏の半身揚げを食べてほしい。

僕も新潟出身の友人から強く勧められたのだ。「何があっても、必ず、せきとりの“半身から揚げ”を食え」と。そこまで言うならと行ってみた。
〈なり〉から歩いてすぐのところに、〈せきとり 東万代町店〉がある。言われたとおりに、半身から揚げを注文。しばらくたって出てきた料理に驚いた。
なにこれ、でかい。

ひとりで食べられるのか、かなり不安ではあったが、ひと口食べた瞬間にそんな不安は吹っ飛んだ。
めちゃくちゃうまいぞ。パリパリの皮の下はとにかくジューシーでやわらかい。ほろほろの鶏肉が口の中で崩れていく。いや、なんか本当に、飲みものみたい。鶏肉のスープを味わっているような感覚。肉汁が完全に閉じ込められていて、それを一切逃さず味わっているようだ。
あんなに大きな鶏をペロリと食べてしまった。しかもビールによく合うのだ。
ちなみに鶏半身の「蒸し」もある。こちらも揚げと同じくやわらかく、うまい。揚げか、蒸しか、両方か。せきとりに来たらそれだけを考えればいい。

ほかにも焼き鳥や一品料理があって、どれもおいしい。けれど半身揚げ(蒸し)を食べないと始まらない。友人に言われたことを僕も繰り返したい。「必ず、せきとりの“半身から揚げ”を食え」
ちなみにお取り寄せのネット販売もある。
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寝る前に熱いお風呂に入りたいので、沼垂にある銭湯〈さか井湯〉へ。
佐渡の海岸をイメージしたタイル絵がきれいで、3種の湯船が楽しめる。お湯はかなり熱かった気がする。サウナに水風呂もあって480円。大満足の銭湯だった。〈なり〉までは徒歩1分くらい。湯冷めせずにそのまま布団にもぐりこめる距離だ。
笹だんごづくり体験が楽しい!
2日目は信濃川を渡った地域を中心に出かける。昨日行った〈ピアBandai〉の対岸あたりにあるのが「笹だんご」で有名な〈田中屋本店 みなと工房〉だ。

ここは店内で笹だんごをつくっており、蒸したてのものを食べられる。店舗の1階は作業場がガラス張りになっていて、職人さんたちがだんごにどんどん笹を巻きつけるのを見ることができる。
大福やみたらしだんごなどの和菓子、おにぎりなども大変おいしい。朝ごはんはぜひ軽めにすませておいて、ここで早めのお昼にするのもおすすめ。
しかも2階では「笹だんご講座」を受けられる。これは笹だんごをいちからつくったり、だんごを笹で巻くところだけ体験したりできる。最近、新潟の地元の方に教えてもらって、1時間の笹巻き体験をしてきたが、これは本当にやってよかった。

田中屋の店員さんのお手本を見ながら、だんごに笹を巻きつけるのはかなり楽しいし、その後は実際に自分が巻いた笹だんごを蒸して、すぐに食べられる。蒸してすぐの笹だんごは、笹のよい香りが移ってめちゃくちゃうまいのだ。

自分でやってみると、1階で笹巻きをしている職人さんの上手さがよーくわかる。だんごが手際よく笹に包まれていく様子を見て、「なんて美しいんだ……」と感動してしまう。
自分で巻いた笹だんごはそのままお土産として持って帰れる。5個巻くのでちょうどいい量だ。どうせ笹だんごを買うなら、自分で巻く体験もやってみるのがいいと思う。
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