災害はいつ起きるかわかりません。そのため、普段から防災の準備をしておくことが大切です。とはいえ、何かきっかけがないとなかなか手がつけられない人も多いはず。それなら、日常的に使えるものや、キャンプ・レジャーなどでも使用できるものから防災グッズを探してみませんか。

ただし、一概に防災グッズといっても多種多様で、どれを選べばいいのかわかりづらいもの。何を買うべきか迷ったら、まずは楽しい気分になるものを選ぶのがオススメです。

そして、せっかく選ぶのであれば新潟県にゆかりのあるものを選んでみてはいかがでしょうか。17年前の10月、新潟県中越地震を経験したことから、新潟県は実は良質な防災グッズの宝庫です。今回は、そのなかから実用的で、思わず欲しくなる新潟生まれの防災グッズを紹介します。

エヴァデザインがスタイリッシュな
〈特務機関NERV指定防災糧食 ５種アソートセット〉

火も水も使わずに温かい食事が食べられるのが、〈特務機関NERV指定防災糧食 ５種アソートセット〉。

「カレー」「牛丼」「ビーフシチュー」「中華丼」「和風ハンバーグ」の５食がセットになったもので、発熱キットと一緒にレンゲと紙ナプキンといった食事に必要なものまで同封されているため、ライフラインが寸断された状況でも温かい食事をとることができます。

ポイントは、人気アニメ『エヴァンゲリオン』シリーズの特務機関NERVが、第３新東京市に対して防災備蓄品を指定して配備している、という独自設定をコンセプトにつくられているところ。

包装はレーション（配給された食糧）をイメージしたデザインになっており、パッケージと包装には特務機関NERV マークと「特務機関NERV指定 防災備蓄品」の文字が入っているこだわりよう。エヴァの世界観を体現した商品なので、ファンならコレクションしたくなること間違いなしです。常温保存タイプで、単品での購入も可能。賞味期間は製造日より３年６か月となっています。

販売元は、新潟県魚沼市の食品メーカー〈ホリカフーズ〉。災害食・非常食だけでなく、缶詰、自衛隊の糧食用アイテム、患者用流動食など幅広い種類の製品を開発・生産しています。人気の災害食シリーズ〈レスキューフーズ〉は、中越地震で被災して｢災害食は温かく、普段でも食べられるおいしさが不可欠｣と強く実感したことから生まれた完結型災害食。〈特務機関NERV指定防災糧食 ５種アソートセット〉は、同社が手がけた人気アニメとのコラボレーション災害食です。

野菜不足を解消できる〈ハッピーキャンプ 炊き込みご飯〉

災害時にはどうしても野菜不足になりがちです。しかし野菜は何か月も保存できないため、備蓄するなら野菜の加工品がベター。〈ハッピーキャンプ 炊き込みご飯〉は野菜をたっぷりとれる炊き込みご飯なので、非常食にぴったりです。

味は、「根菜」「うち豆」「ひじき」の３種類があり、「根菜」には、人参、れんこん、ごぼう、切昆布。「うち豆」には、うち豆、切昆布、椎茸スライス、レッドペッパー。「ひじき」には、ひじき、人参、切昆布、椎茸スライスが入っています。お米はもちろん、新潟県産コシヒカリの無洗米。

調理に必要なのは、水（200ミリリットル）、メスティン（飯ごう）、タオル、固形燃料（25グラム）だけ。袋が計量カップ代わりになるので、コンパクトで持ち運びもしやすいのもポイントです。賞味期限は12か月。防災グッズとしても優秀ですが、日常生活やキャンプ時でも利用できて、具だくさんなので食卓も華やかになります。

販売元は、新潟県新発田市の修理・修繕を専門として快適な暮らしをご提案するプロ集団〈関川産業〉。住宅リフォーム業だけでなく、明治38年創業のキッチン用品専門店〈セキカワカナモノ〉も運営。〈ハッピーキャンプ〉は、このお店が新しく立ち上げたプライベートブランドです。

見えない危険がすぐわかる二酸化炭素濃度測定器〈CO2 Lamp〉

コロナ禍以降、被災時には感染のリスクからも身を守らないといけません。人と距離をとる、手指を消毒する、マスクを着用するといった対策はもちろん、避難所を換気の悪い密閉空間にしないことも非常に重要です。

目ではわからない換気のタイミングは、二酸化炭素（CO2）濃度測定器で知ることができます。さまざまなタイプの商品が発売されていますが、〈CO2 Lamp〉なら小型で見た目もシンプルなので自宅で日常使いすることも可能です。

〈CO2 Lamp〉は、二酸化炭素濃度が上がったら色とブザーでお知らせしてくれる製品。二酸化炭素が赤外線の波長に反応することを利用し、通常時はブルーの光、要注意時にはイエローに、要換気時にはレッドに点灯します。

アルカリ単４電池２本で稼働し、USBケーブル経由でもOK。電池寿命は明るさ調整を「暗い」にすれば、約80時間となっています。

製造元は、新潟県長岡市で車載計器やディスプレイ製品をはじめとする、電子機器・メカトロニクス製品を取り扱っているメーカー〈日本精機〉。空気環境を可視化する〈CO2 Lamp〉は、主力事業である車載計器で培った技術を応用して開発されています。

いつでもどこでも手軽に味噌を楽しめる、
新潟県産味噌の塩〈みしょ〉

被災時に味気ない食事では、思うように栄養を摂取することができません。そんなときでも手軽に使える調味料があります。味噌の塩〈みしょ〉は、粉末タイプで新潟県産の味噌を乾燥して粉末化したもの。パスタやおにぎり、ピザやお刺身など、料理にふりかけて食べるタイプの調味料です。

避難所では、おにぎりやパン、お弁当が配給されますが、どうしても同じような食事になるので飽きてしまいがち。そこでおにぎりやおかずの味付けを味噌味に変えれば、食欲の低下を防ぐことができるでしょう。とくに〈みしょ〉は化学調味料など余計な甘みや香料を使っていないため、純粋な味噌の風味を楽しむことができます。

アウトドアや旅行時に携帯してもいいですし、普段の食事でも炒め物やグラタン、サラダにかけてもおいしいです。常温保存タイプで、賞味期限は製造から１年。

販売元は、新潟市の味噌専門店〈百川味噌〉。本場の越後味噌や、コシヒカリの米麹、塩麹、甘酒などを産直販売しています。

長時間気持ちよく着用できる〈テオルのマスク〉

今や生活必需品のマスク。実は災害時には、さらに重要なアイテムになります。地震で崩壊した建物内でほこりが舞って衛生状態が悪化したり、避難所で密が避けられなかったりするからです。

長時間マスクをつけっぱなしになるため、〈テオルのマスク〉のようなストレスなく装用できるものを備えておくのがベター。〈テオルのマスク〉は、50年以上ふきんとして愛用されてきたパナマ織りの生地でできているため、吸水性が抜群。綿65％・レーヨン35％の混紡素材で肌触りがいいうえに、ひんやり冷感作用もあるマスクです。シンプルな白い生地なので幅広い世代で使えて、天日干しでお日様殺菌も可能です。

販売元の〈亀紺屋〉は、江戸時代から続く阿賀野市の染め物屋。手ぬぐい、トートバッグ、ガマ口、ハンチングなど、素朴な風合いの布小物を中心に製造・販売しています。老舗としての伝統技術を守り続けながら、時代に合った製品づくりを続けています。

最近の防災グッズは、普段使いやレジャーなどでも使えそうなものもありますし、日用品のストックとして試してみるのもいいかもしれません。これを機会に、防災時の備品を見直してみるのはいかがでしょうか。せっかくなら、新潟県にゆかりのある商品で！