新潟のつかいかた

spot-work-styles-001-paged2

関川村の人たちと一緒に
ご当地スイーツをつくりたい! | Page 2 Posted | 2022/03/16

自分が培ってきたものを生かせると感じた

𠮷田さんは村上市山北(さんぽく)出身。東京の専門学校で製菓を学んだあと、都内のカフェや結婚式場でパティシエとして働いていました。ワーキングホリデー制度を利用してパリで暮らした経験があり、別の世界で仕事をしてみたいと、発酵食品を扱う店で仕事をしたことも。

「夫とは以前から、いつか田舎で暮らしたいねって話していたんです。私の実家がある新潟県が理想ではありましたが、夫は東京出身なのでほかの地域も視野に入れながら、移住相談会に足を運んだりしていました」

囲炉裏の前でインタビューを受ける𠮷田さん
関川村から実家の山北までは車で1時間ほど。週末はご主人と美香さんの実家で過ごすことも。

そんなとき、ご主人が関川村役場の求人を見つけたといいます。

「ダメもとで応募してみたら、意外にも内定をいただけて。夫の仕事が決まったので、迷うことなく移住先は関川村に。地域おこし協力隊の仕事は、移住前に役場の方に教えてもらいました。最初はどこか近隣のカフェで働こうと考えていたのですが、協力隊の仕事内容を聞いて、自分のできることで地域の役に立てるのはいいなと思い、応募することにしたんです」

着任後、さっそくデザートメニューの試作を開始。

「まずはいろいろつくってみて、職場のスタッフさんや役場の方に試食してもらいながら試作していきました。みんながアドバイスしてくれるので助かります。猫ちぐらのモンブランも村の人のアイデアから生まれました」

フィナンシェの生地を型に流し込む作業

また東桂苑で提供するスイーツだけでなく、村のみやげ品となるようなお菓子を開発するのも任務のひとつ。そんな𠮷田さんが大切にしているのが、月に1度の「スイーツ研究会」。

「村の方の提案で発足しました。会員は村の人と関川村が大好きな人。毎回10人ほど集まります。私がつくったお菓子を食べながらおしゃべりをする気軽な会ですが、いろいろな意見が聞ける貴重な時間でもあります。私はお菓子をつくることはできますが、パッケージデザインや販促に関しては素人。みんなのアイデアが詰まった関川村名物ができたら最高だなって思います」

インタビュー中の𠮷田さん
関川村には買い物ができる商店があり、温泉があり、少し車を走らせれば新発田市にも行けるので、とても便利だといいます。
村の人たちと飯寿司づくりの様子

次のページ:村の人たちに守られている安心感


次のページへ →