日本海夕日ライン女子旅ドライブ
【角田浜編】
新潟県の海岸線をなぞるように走る〈日本海夕日ライン〉は、ドライブに最適。旅するモデル・斉藤アリスが、村上、角田浜、出雲崎の3エリアにフォーカスして、フォトジェニックな女子旅をお届けします。今回は、角田岬灯台〜新潟ワインコーストの角田浜エリアをご紹介!
Profile 斉藤アリス
雑誌『Hanako』(マガジンハウス)のライターで、世界のカフェめぐりをまとめた本『斉藤アリスのときめきカフェめぐり』(エイ出版)を著書に持つ。
見渡す限り海と空、断崖の〈角田岬灯台〉で気分爽快
新潟県の海岸線を南北に縦貫する〈日本海夕日ライン〉。美しい大海原に沈みゆく夕日のパノラマを見ることができ、ドライブするのに最適なスポットです。
このライン上にある新潟市・角田浜に位置する〈角田岬灯台〉は、角田山の尾根の末端が海にせり出した断崖絶壁のオーシャンビューポイント。見渡す限り海と空の青い世界が広がります。その絶景を求め、旅するモデル・斉藤アリスとレンタカーでドライブしました。
新潟駅から車で約40分、白い砂浜が広がる角田浜へ向かうと、角田岬灯台が見えてきます。高さ12.6メートル、海面から灯りまで49.7メートルの高さに位置しており、細くて急勾配の階段を5分ほど登っていくとたどり着けます。
半分ほど登ったところで後ろを振り返ってみると、まるで海から階段が続いているかのような風景が。吹きつける海風と傾斜のきつい階段により思わず足がすくみそうになりますが、登った分だけスカッと爽快感も味わえます。
灯台に到着したら澄み渡る海と空に向かって、心ゆくままに眺めてみましょう。おだやかな海を眺めていると、きっと日頃の疲れが癒されていくはず。天気が良いと佐渡を眺めることができます。
見どころは、この灯台からの眺望だけではありません。
灯台から角田山の尾根に沿って小高い丘になっており、灯台を見下ろすことができます。ここから撮影すると、灯台とともに日本海のパノラマも写真に収めることができます。
日本海に囲まれた灯台を引きで撮影するとフォトジェニック。灯台に向かってキスしたり、指でつまんでみたり、いろいろなポーズを試してみてください。
このときにアリスさんが自撮りした写真がこちら。手のひらに収まっている灯台がかわいらしい1枚。日が暮れる頃には、まるで絵画のような夕日の眺望も期待できます。
近くには角田浜海水浴場があるほか、灯台の下には1187年に源義経が兄・頼朝に追われ、追手を避けて舟とともに身を隠したと伝えられている「判官舟かくし」と呼ばれる洞窟も。灯台に行く際はぜひ訪れてみてください。
Information
のどかな〈新潟ワインコースト〉で食と自然を堪能
角田岬灯台からクルマで約5分。角田山麓には5軒のワイナリーからなる〈新潟ワインコースト〉があります。
海と砂に囲まれたこのエリアから生み出されるワインは、どれも個性豊か。ワインに適している一般的なブドウ畑の土壌は、水はけがよく痩せているのが特徴ですが、ここは浜辺の砂のような土壌。この特異な土壌でしか生まれない繊細な味わいを、四季折々の花々と広大なブドウ畑に囲まれたレストランで味わうことができます。
ほかにも新潟ワインコーストにはワイナリーやカフェ、ベーカリー、宿泊施設とさまざまなスポットが集結。海の眺望を堪能したら、豊かな山の自然も楽しみましょう。散策するのにちょうどよい広さです。
Selfie Point
アリスのセルフィーポイント
ブドウの葉っぱをフレームに見立ててセルフィーしてみて。ブドウの実も写り込ませるとワイナリー感が出てGood!!
※ワイナリーツアー参加者のみブドウ畑に入ることができます。必ず許可を得てから撮影してください。
ブドウ畑を眺めながら〈フェルミエ〉で本格フレンチをいただく
植物に囲まれた細い枕木の小道の先に、本格フレンチと自家醸造ワインのペアリングが楽しめる〈フェルミエ〉があります。
目の前には同店が栽培するブドウ畑が広がっており、その眺望を堪能しながら優雅なひとときを過ごせることから、女性客の人気を集めているお店です。
ブドウ畑は全部で3か所、仕入れのブドウも含めると総生産量は年間1万5千本、ワインの種類は10種類以上にも及びます。
大きな窓からたっぷりと降り注ぐ光に包まれた店内には、パンの香ばしい香りが漂っており食欲をそそります。
ゆっくりとした時間を楽しむなら、本日の前菜2皿とおすすめのメイン、ドリンクがついたランチコース(2,700円〜)をチョイス。ノンアルコールワインもあるのでドライバーも安心。さっそくいただきます。
フェルミエは地元で採れた季節を感じる食材を中心に、生産者の顔が見える安心・安全な食材を使用。何より、ひと皿ひと皿がまるで芸術品のような仕上がりで、目で見てもおいしいことうけあいです。繊細で美しい盛りつけに、思わず心が躍ります。
食事とワインのマリアージュで、旬の味覚を最大限に楽しもう
同店でぜひ試したいのが食事とワインのペアリング。フェルミエが手がけた白ワイン〈ケルナー2018〉は、フレッシュな味わいが特徴。このワインと一緒に食べたい、コースのお料理をご紹介します。
新潟の海で育った水ダコはやわらかいのが特徴で、これを柑橘系のマヨネーズソースと和えてカルパッチョに仕上げた一品。きゅうりを使ったシャーベット状のグラニテと、ミョウガや赤紫蘇、ルッコラからなるさっぱりとしたサラダが、眼前のブドウ畑を彷彿とさせるルックスです。
シャーベットにしているのは、ワインのペースに合わせてゆっくり食べても温度が上がらないような心遣いから。心地よい冷たさがより一層ワインのさわやかさを引き立てます。
こちらはやわらかくしっとりと焼き上げたうずらの胸肉のステーキと、酒米〈越淡麗〉を使った焼きリゾット。酒米は粘りが少なくて味がしみやすいことから採用したそう。
うずらは新潟の伝統調味料〈かんずり〉とマスタードを混ぜたソースや、佐渡の海洋深層水からつくった岩塩など、新潟ならではの味付けで仕上げており、コク深くてまろやか。食べてからワインを口に含めば、しっかりと味を感じることができます。
このように料理に合わせてペアリングを楽しむのも大人の旅の醍醐味。ワイナリーの見学ツアーも実施しているので、ワインの成り立ちを知ってから食べると味も格別です。仕入れの状況にもよりますが、夏のシーズンは鹿のジビエ料理を楽しめるそう。
角田山とブドウ畑の眺望、そして食事とワインのマリアージュを楽しめるフェルミエで、優雅なランチタイムを過ごしてみて。
Information
どこを切り取ってもフォトジェニック。お気に入りの場所で撮影しよう
ほかにも新潟ワインコーストには緑豊かな風景とモダンなデザインの建築がたくさん。食後の散歩も兼ねていろいろ巡ってみましょう。ワクワクするシャッターポイントがたくさんあるので、ぜひセルフィーしてみてください。
訪れる季節によって表情が変わる新潟ワインコースト。時間がゆったり流れており、心が落ち着いていくのがわかります。晴れ渡った空の下、すがすがしい風に吹かれながらリラックスした時間を過ごしてみてはいかが。
Information
credit model:斉藤アリス photo:ただ(ゆかい)
text:藤田佳奈美