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吉乃川 酒ミュージアム〈醸蔵〉で
利き酒ゲームに熱中!
ピアノの音色を胸に刻みつつ斎藤さんとはお別れし、摂田屋エリア最後の施設・吉乃川 酒ミュージアム〈醸蔵(じょうぐら)〉へやってきました。
〈醸蔵〉は〈吉乃川〉の敷地内にある、〈吉乃川〉を「知って、飲んで、買える」酒ミュージアムです。ここでは〈醸蔵〉でしか飲めない特別なお酒や飲み比べセットなどを楽しめる「SAKEバー」が人気です。
発酵・醸造と言えば味噌、醤油、そして日本酒。さっそくおいしい日本酒を堪能しにいきましょう。

吉乃川 酒ミュージアム〈醸蔵〉は、大正時代に建設された築約100年の倉庫を改装したもので、かつては酒の瓶詰作業が行われていました。天井に鉄骨が三角形で組まれた「トラス工法」が特徴です。
吉乃川の定番のお酒はもちろん、季節限定酒や醸蔵限定販売などここでしか買えない貴重な日本酒も購入できます。

〈醸蔵〉では、吉乃川の歴史や酒造りについて知ることのできるコーナーがあります。館内中央でひときわ目立つのが日本酒を搾るときに使用する機械の「槽(ふね)」です。伝統的な手法である「槽搾り」は、発酵を終えたもろみを入れた酒袋を槽に並べ、自重で搾られたあと、最後に上から圧力をかけて搾り切ります。
吉乃川では手づくりでの大吟醸造りを行う際、この機械を使用してきました。現在は新しい手づくり用の槽が導入され、役目を終えたこちらの槽が展示されています。
槽の隣にはメインスペースとなる「SAKEバー」。新商品から定番酒までたくさんのお酒をテイスティングできるバーですが、今回はそのなかでも利き酒にチャレンジします。

利き酒における自信のほどをうかがったところ、チカポンさんは「この勝負、負けるわけにはいかない。当たらなかったら私は芸人を辞めます!」と豪語。
ぐっちさんは「あんまり得意じゃないと思うんですけど……でも、何となくわかりそうな気がする」とちょっぴり自信を滲ませます。

まずは4種類をひと口ずつ味わいます。「全然違う! これはわかる!」と声を揃えるふたり。
飲み比べ用の4種のお酒は飲み切る必要はありません。勝負のタイミングも自分次第です。何度か飲み比べているうちに「なんか最初と味が違う……」と、ふたりとも舌の感覚に惑わされつつ、覚悟を決めてカウンターに向かいます。


果たしてチャレンジの結果は?


「難しい!」と言いながらもゲームを楽しんだふたり。今回はチャレンジ失敗でしたが、成功すると〈吉乃川 みなも 大吟醸(40ml)〉を1杯サービスしてもらえます。
最大で合計6杯のお酒が飲める、SAKEバーの利き酒は1回1000円でチャレンジできます。
Information
摂田屋を遊び尽くしたチカポンさんとぐっちさん。摂田屋という地名には、遠い昔に旅の僧侶らが立ち寄り、休憩した「接待屋(家)」に由来するという説があります。来訪した人を温かく迎え入れ、心を尽くすもてなしの文化が、今もこのまちに息づいています。
チカポンの思い出の地、和島へ
たっぷり散策して時刻は15時過ぎ。チカポンさんは、ある場所にぐっちさんを連れていきたいのだそう。
摂田屋エリアからは車で約40分、やってきたのは道の駅〈良寛の里 わしま〉です。

道の駅〈良寛の里 わしま〉は旬の食がつまった地域交流拠点です。お食事処では、和島の郷土料理「だんご汁」をはじめ、もつ煮込みなど田舎の手づくりの味を大切につくっています。
同じ地域内にある〈加勢牧場〉で育てたガンジー牛からできる、濃厚でありながらもサッパリとしたソフトクリームが大人気。地元産の新鮮野菜を毎日入荷する直売コーナーも必見です。


長岡市和島地区は、約10年前に初めてチカポンさんが新潟に移住したエリアです。「農業で住みます芸人in長岡」として和島に移り住み、右も左もわからなかったチカポンさんを優しく受け入れてくれました。和島地区の住人としてさまざまなことを一緒に経験・共有してくれた思い出の地です。

矢部さんに聞いた新潟のコメジルシは「人が和やかでいいところ。特に和島地区は穏やかな人が多くて、過ごしやすいと思います」とのこと。
「東京の友人が来てくれる時は必ず和島に連れてくるんです。ソフトクリームもおいしいですし、特に春の山菜うどんはおすすめ。本当にあったかい場所なんですよ」とチカポンさん。3人で和島での思い出を振り返っていると……。

「これからも応援してるよ」と矢部さんに背中を押される様子を見て、周りの人に支えられてきたというチカポンさんのもつお人柄と、長岡の人たちのあたたかさを感じました。
Information
「誰かに紹介したくなる」
魅力の詰まった長岡市

長岡を代表する米菓メーカーの直売店から発酵・醸造のまち摂田屋、郊外の道の駅までたっぷりと長岡市を堪能した日帰りツアーはここで終了です。〈良寛の里 わしま〉を出て、長岡駅到着は18時半、ここから新幹線で東京に戻ります。
ぐっちさんにツアーの思い出を振り返ってもらいました。「特に摂田屋のまち並みと雰囲気がよかったです。とても楽しくて、次は自分が誰かを連れてきたいな、と自然と思える内容でした。1日があっという間でした」
重厚な歴史文化と、人のあたたかみに触れた日帰り旅。一度来たら今度は誰かに紹介したくなる、そんな長岡の魅力をぜひ、体感しにきてください。
credit text:井高あゆみ photo:吉沢浩二

