初心者もスイスイ登れる絶景の低山
新潟県は日本有数の広さを誇る越後平野がある一方で、朝日山地や飯豊山地、越後山脈と、周囲をさまざまな山地が囲んでいます。
そのため、トレッキング向きの低山が点在。近年のアウトドアブームの後押しもあってか、トレッキングを目的に来県する人が少しずつ増えています。トレッキング後の楽しみのひとつである天然温泉が豊富なことも理由にあるかもしれませんね。今回はそんな初心者向けの低山のなかから、角田山に挑戦します!
「今まで全国の山を登ってきましたが、新潟には沢登りができたり同じ山なのに難易度が違う複数のコースがあったりと、おもしろい山がたくさんあります。だから最近は新潟の山ばかり登っています」と、笑顔で新潟の山の魅力を語ってくれたのは、今回のナビゲーターである〈石井スポーツ新潟店〉店長・山里寿裕(としひろ)さん。
今回登る角田山は上越新幹線燕三条駅から車で約40分のところにあり、標高481.7メートルと低めの山。「魅力はなんといってもコースの多さと景色」と山里さんが教えてくれるように、7つの登山道が用意されているので、初心者からベテランまで楽しめます。登山道や季節によって、景色のバリエーションも豊富です。
山里さんが県外の人に知ってもらいたいという角田山の魅力は「海岸からスタートするトレッキング」。体力や登山歴に応じてコースを選ぶことができますが、今回歩く「灯台コース」は、海岸からスタートし、海を見ながら山登りが楽しめます。
また、登山道が整備されているので、動きやすい格好と帽子、履き慣れた靴、バックパックにレインスーツがあれば、それで十分。もちろん飲み物や栄養を補給する行動食は忘れずに。
いよいよスタート! となる前に、山里さんから疲れにくい歩き方を教えてもらいます。
「大切なことは、大股ではなく小股を意識すること。段差を越えるときも、なるべく足は高く上げないように。片足に負担がかかる時間を短くし、体の軸をぶらさないようにしましょう」
さらに角田山では特別な装備は不要とはいえ、ストックがあると疲労感が全然違うとのこと。ストックを使い、体を持ち上げて段差をクリアするといった使い方ではなく、バランスが崩れたときに体を支えるような使い方がコツなんだとか。
ほかにも「水分補給は、喉が渇く前にこまめに飲む」「しゃべりながら歩ける速度が、最適な速度」なども教えてもらい、もう準備は万端。紅葉へと模様替え真っ最中の角田山の山頂を目指します!