新潟のつかいかた

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新潟は枝豆県だった!?
1年の半分近く旬を楽しめる
枝豆カレンダー Posted | 2020/08/31

夏は“ビールに枝豆”が最高においしく感じる季節。一年中流通している枝豆ですが、旬のものが一番ですよね。もう夏も終わりですが、実はまだまだ枝豆の旬は続きます。日本で一番多く枝豆がつくられている新潟県では、約40種類の品種を栽培していて、それぞれ旬が違うため、5月~10月頃まで半年近く旬の枝豆が楽しめます。

新潟県は枝豆県だった!?

茹でたての枝豆
新潟県内の居酒屋では、ザルに山盛りの枝豆が当たり前。

新潟県は、枝豆が大好きな県なんです。県外の人にはイメージが薄いかもしれませんが、2018年の枝豆の作付面積は、全国1位。一方で食べるのも大好きすぎて、出荷量は全国で7位。地元消費量が他県の比ではありません。新潟県は、言わば「枝豆県」と呼べるでしょう。

新潟の枝豆がおいしい理由

ザルいっぱいに盛られた枝豆

では、なぜ県外に出まわらないほど、新潟県の枝豆がおいしいのでしょうか。

まず新潟県の日照時間が長いことが影響しています。新潟県は日本海側にあるので曇天が多いイメージがあるかもしれませんが、実は5~10月の新潟県の合計日照時間は東京よりもずっと長いのです。

つまり、下記の新潟県の枝豆はもっとも枝豆が成長しなければいけない時期にたっぷり日光を浴びて育ちます。成長期にたくさん日光を浴びるので、枝豆に養分がしっかり蓄積されて旨みが増すわけです。日光のおかげでおいしい枝豆になるということですね。

次に、収穫時期も関係しています。枝豆は豆が大きいほうがおいしいと思っていませんか。実際は、枝豆は小ぶりなほうが甘みがあります。そのため、茶豆などの枝豆は八分ほどに成長した、やや小ぶりなうちに収穫しています。早めに収穫することで、糖分やアミノ酸の含有量が多くなるのです。新潟の枝豆は量や見た目よりも食味を優先して収穫しているのでおいしい、というわけです(ただし、一部の品種は収穫時期が異なります)。

そして、収穫する時間帯も重要です。枝豆は、収穫後に高温にさらされると鮮度が落ちて食味が悪くなってしまいます。よって、多くの産地で早朝や夕方など、比較的涼しい時間帯に収穫しているのです。さらに収穫後、温度を下げた状態で県内外へ流通させます。このように徹底的に鮮度が保たれるように工夫しているから、新潟の枝豆はおいしいのです。

全国区の知名度を目指す「新潟えだまめ盛」

「新潟えだまめ盛」と書かれた額

新潟県の家庭の食卓には、ざるやお皿に山盛りの枝豆が並びます。2023年8月に、この盛り方が「新潟えだまめ盛」と新潟県によって命名されました。「新潟はえだまめ王国」とのイメージを定着させ、知名度を向上させるためだそうです。

さらに、新潟県内外の飲食店で「新潟えだまめ盛」を食べることが可能に。東京や神奈川、埼玉の居酒屋でも提供されるようになっています。この発表に対して、X(旧ツイッター)では「東京で爆売れの予感」「ホント新潟県民は枝豆が大好き過ぎ」「新潟枝豆はいいぞ!」などのポジティブな反応が寄せられました。これまで以上に、「新潟えだまめ盛」を食べてみてください。

枝豆の栽培品種は約40種類! 時期にあわせて食べ比べ!

旬の枝豆カレンダー
収穫時期によって、味わいも変化していきます。旬の枝豆カレンダーを拡大

新潟で栽培されている品種は約40種類。5月中旬〜10月中旬までリレーするように旬が訪れるのです。

早生(わせ)と晩生(おくて)で半年近く収穫の時期が違うため、爽やかであっさりとしたものから、ホクホクしていてコクの深いものまで、味わいが大きく違うのもポイント。それぞれの枝豆の分類と収穫時期ごとに分けてご紹介します。

収穫時期ごとの枝豆の魅力とおすすめ品種をご紹介

フレッシュで爽やか!〈弥彦むすめ〉

【収穫時期:5月中旬~6月下旬】

収穫された弥彦むすめ
枝豆の季節を告げる〈弥彦むすめ〉。

弥彦村で栽培される〈弥彦むすめ〉は、夏が始まる前の5月中旬~6月下旬頃、枝・根・葉が付いた状態で市場に出回ります。早生らしいフレッシュな香りと味わいです。代表品種は〈極早生大莢〉などがあります。

【Data】
分類:弥彦むすめ
旬の時期:5月中旬~6月下旬
特徴:爽やかな甘み
代表的な品種:極早生大莢

これぞ、ザ・枝豆〈新潟えだまめ〉(早生)

【収穫時期:6月下旬~7月下旬】

湯あがり娘
まさに湯あがり。茹でたての〈湯あがり娘〉。(写真提供:新潟直送計画)

6月下旬〜7月下旬には、早生の〈新潟えだまめ〉がスーパーに並びます。また、その中でも定番で食べ飽きない〈湯あがり娘〉や〈おつな姫〉は、県内でも大きな支持を得ています。

【Data】
分類:新潟えだまめ(早生)
旬の時期:6月下旬~7月下旬
特徴:香りや甘みもいいバランス。品種によって個性もあり。
代表的な品種:初だるま、おつな姫、湯あがり娘、いきなまる

ぐっと甘みが増す〈新潟茶豆〉

【収穫時期:7月中旬~8月中旬】

くろさき茶豆
新潟の茶豆の中でも有名なのが〈くろさき茶豆〉。(写真提供:新潟直送計画)

品種の個性を楽しみたいなら、7月中旬〜8月中旬頃に収穫される〈新潟茶豆〉がおすすめです。莢の毛色が茶色で、豆の薄皮の色はうす茶色なのが特徴。〈新潟茶豆〉、〈越後ハニー〉のように、噛むほどに甘みや香りの広がる個性的な品種が揃っています。
また、全国的にも有名なのが、新潟市旧黒埼町地区で栽培されたブランド枝豆〈くろさき茶豆〉。枝豆好きなら一度は味わっておきたい枝豆です。

【Data】
分類:新潟茶豆
旬の時期:7月中旬~8月中旬
特徴:茹でると芳醇な香り
代表的な品種:新潟茶豆、越後ハニー、新潟系14号、小平方茶豆、新小平方茶豆

大粒でコク甘〈新潟あま茶豆〉

【収穫時期:8月中旬~9月上旬】

ピカリ茶豆
黒埼ブランドとして知られる茶豆品種〈ピカリ茶豆〉。(写真提供:新潟直送計画)

夏の終わりから秋に向けては「新潟茶豆」の魅力をそのままに、粒が大きくなり甘さも加わった〈新潟あま茶豆〉が登場します。食べ応えのある〈ピカリ茶豆〉や〈晩酌茶豆〉などが代表的な品種で、そのコクの深さは早生で収穫される枝豆と対局にある味わいです。

【Data】
分類:新潟あま茶豆
旬の時期:8月中旬~9月上旬
特徴:香りや甘みが強い
代表的な品種:ピカリ茶豆、晩酌茶豆、庄内5号など

大粒でホクっと〈新潟えだまめ〉(晩生)

【収穫時期:9月中旬~10月中旬】

肴豆
その名の通りお酒にピッタリの〈肴豆〉。(写真提供:新潟直送計画)

秋に旬がやってくる晩生の〈新潟えだまめ〉。昔は市場に出回らない希少な品種でしたが、近年その美味しさから”幻の枝豆”として流通するようになりました。大粒でホクっとした食感。代表品種の〈秘伝〉〈肴豆〉の名の通り、秘密にしたくなるほどおいしく、お酒に合うと言われています。

【Data】
分類:新潟えだまめ(晩生)
旬の時期:9月中旬~10月中旬
特徴:ほくっとした食感
代表的な品種:肴豆、秘伝

新潟の枝豆の味を知れば、きっと深みにハマるはず。ぜひ、収穫時期ごとの品種を食べ比べてみて、お気に入りの枝豆を探してみてくださいね。

茹で上がった新潟産枝豆

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credit text:福井晶 illustration:コヤナギユウ