手つかずの自然美を満喫できるシーカヤック
東京から新幹線と在来線を乗り継いで、約3時間半。JR鯨波駅で下車したら徒歩3分、車なら北陸自動車道米山ICを降りてわずか5分のところにある柏崎市の宿〈小竹屋旅館〉。道路を挟んで建物の目の前には、遠くに佐渡島を望むビーチが広がっています。今回はこちらの鯨波海水浴場を舞台に、シーカヤックに挑戦です。
レクチャーしてくれるのは、小竹屋旅館の若旦那・杤堀耕一さん。シーカヤック以外にもビーチサイドバーベキューやビーチテラスなど、海を満喫できるアクティビティを手がけている方です。
まず、この鯨波海水浴場の海の魅力は、何といっても水の美しさ。環境省の水質調査は最高レベルのAA判定、「日本の渚百選」にも選ばれている海ですが、その秘密は柏崎の地形にあります。
柏崎は、海を背にすると米山山系と呼ばれる山並みが広がっています。ここは雪国新潟、冬になると小竹屋旅館から車で5分も行けばあまりの積雪量に通行止めになってしまう場所もあるほどで、春になるとミネラルなど山の栄養分をたっぷりと含んだ雪解け水が海に流れ込み、豊かな海を育んでいるのです。
しかも鯨波海水浴場に流れ込む前川は、通常穏やかな流れで海水を乱さないので、ほとんど海が濁らないのだそうです。
「県外から来るみなさん、新潟の海ってこんなにきれいなんだ! 荒れてないんだ! と驚かれますね」と笑う杤堀さん。“暗くて荒れている日本海”のイメージは、あくまで冬の話。夏場の日本海は太平洋よりも波が穏やかなんです。
鯨波エリアできれいなのは、海だけではありません。海岸線は「福浦八景」という名前がつくほど風光明媚な景勝地。荒々しい奇岩に洞窟、色鮮やかな岩ユリ……シーカヤックはこのように手つかずの自然美を海から間近に堪能できるので、まさに鯨波エリアの魅力を最大限に楽しめるアクティビティのひとつといえるでしょう。
シーカヤックのほかにも、サーフィンやSUP(スタンドアップパドルボード)、カイトボードなど、きれいな海で気軽にマリンスポーツを楽しめて、なおかつ関東圏からもアクセスのいいレジャースポットとして、長野や群馬、東京、神奈川、遠くは山梨や愛知からも訪れる人が多いそうです。
それでは、水着、もしくは濡れてもいい動きやすいウェアに着替えて、ライフジャケットを身につけて、海に漕ぎ出してみましょう。海上は日光を遮るものがないので、日焼け予防に長袖のラッシュガードや帽子はお忘れなく!
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