おかずに引けをとらない、ふっくらおいしい炊きたてごちそうご飯
旬の採れたて野菜をたっぷりと味わえるサラダとおひたしに、温かい野菜のスープ。さらに塩分控えめの漬物に、あまりのおいしさに旅館の名物となった豆味噌と山菜味噌。そして食後のデザートとしても楽しめる、地元のヤスダヨーグルトのバナナ添え。もちろん直前精米されたうえ、湧き水でふっくらと炊かれたコシヒカリのご飯が主役です。
食卓いっぱいに並んだお料理の多さに驚いていると「でもボリュームはそんなにないと思いますよ」と、にっこり笑う安永さん。ちなみにこれらは決して特別な献立ではなく、宿泊したお客さん全員に出される〈角屋旅館〉の標準的な朝食なのです。
まずは出汁のきいたお味噌汁をいただき、ご飯をひと口食べると……これまたビックリさせられたのが、口いっぱいに広がる甘み。お米本来のやさしい甘みです。
まるで上質な和三盆のような、口の中に残らない上品な甘みのご飯は、おかずなしでも軽く一膳は食べてしまいそうになるおいしさ。取材時にいただいたのは、9月下旬に収穫された新米だったのですが、新米はそれ自体がごちそうになりうることを実感させられました。
そして化学調味料を使わずにつくられたおかずは、それぞれ控えめの味付け。でも素材の風味がしっかりと感じられるおいしさで、ついついご飯が進みます。気がつけば、きれいに完食して「こんなに朝食をしっかりと食べられたのは、初めてかも!」と感動する人も多いそうです。
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