新潟のつかいかた

今後、新潟でやりたいこととは?

東京から移住した20代女性対談 後半
「まだ隠れている新潟の魅力に
光を当てていきたい!」 | Page 3 Posted | 2022/02/18

新潟にはビジネスチャンスがたくさんある

新潟は「おもしろいものがたくさん眠っている」とふたりは口をそろえます。

金澤 新潟に住んでいる人たちは「新潟には何もない」って言うけど、違うよね。長く住んでいる人はそれが当たり前すぎて、良さがわからないんだと思う。食材は豊かで、食べ物は一年中おいしいし、おもしろい人もいっぱいいるし。

橋本 家の近くに、新潟や東北などの伝統素材を使ってセンスのよいデザイン製品をつくっているお店があって、いつも刺激を受ける。お話しがしたくて、会いに行っている感じ。

金澤 そういった新しい提案をする人たちが活躍する一方で、歴史のある書店や和菓子屋さんがあって、今も地域の人たちに普通に愛されていたりもする。

橋本 だから編集者として“堀りがい”を感じる。私は制作物で、李花子ちゃんは〈踊り場〉というステージで、隠れたよいものに光を当てていけたら楽しいよね。

金澤 私が主宰している〈踊り場〉では、いつ訪れても刺激になると思ってもらえるような、楽しい企画を提案していきたいな。だから日頃から、いろんな人に「何かやりたいことはないですか」ってリサーチしてる。最近だと、ある保育士さんが「子どもたちが遊べるおもちゃを体験できるイベントがあったらいいな」って言ってくれて。じゃあ、企画してみようということに。うまくいくかはどうかはわからないけど、その都度、トライ&エラーの精神で、いろんな球を投げていきたいなって思う。新潟のおもしろいものに光を当てるためにも、定期的にほかの地域にも足を運んで、常に新潟を俯瞰で見ていたい。

壁にかけられた〈SAN〉のフロアガイド
2021年12月、上古町にオープンした〈SAN〉。金澤さんは1階の文化商店〈踊り場〉で、さまざまな企画を計画中。

橋本 同感。私は海外にも行きたいと思っている。根っこはここだけど、いろいろなところへ足を運ぶことで、新潟に対して常に新鮮な気持ちでいられるようにしたいよね。

金澤 最近はリモートワークもできるようになって、移住といっても「仕事を辞めて、ゼロから人間関係を築いて……」という感じではなくて「とりあえず気になる場所に住んでみて、また別の場所に行ってもいい」という柔軟な風潮もあるように思う。私のまわりは、新潟移住を考えている人がすごく増えてきた。同業者だったら、新潟で仕事のチャンスがあれば誘ってみたり。あと地元の人に会ってもらって「新潟いいところでしょ!」って伝えたりしてる。

橋本 新潟に編集部のような組織があったらいいんじゃないかなって思う。おもしろい企画を考えられるクリエイター集団をつくって、一緒に仕事をしていけたら楽しいよね。地域性のあるおもしろい仕事ができそう。

橋本さんが着けているブレスレット
編集業のかたわらエストニアグッズの個人輸入販売も手がける橋本さん。写真はアクセサリーブランドの〈Lentsius Design レンツィウス・デザイン〉のブレスレット。

金澤 いいね! まだ地元の人が挑戦していないようなことも、移住者ならではの視点でできることも多い。いろいろなビジネスチャンスがある気がする。

新潟県には光が当たっていない魅力的なものがまだまだたくさんあると話す金澤さんと橋本さん。彼女たちの挑戦は始まったばかり。東京で培ってきたものを生かしながら、そして地域の人々に支えられながら、新潟県をさらに楽しくしてくれそうです。

金澤李花子さん

Profile 金澤李花子

新潟市出身。28歳。2021年12月にオープンした複合施設〈SAN〉の副館長。大学進学のため上京。卒業後、東京で雑誌『TOKYO GRAFFITI』編集・ディレクションをはじめ、企業や自治体の広告・クリエイティブ制作業務に携わる。2020年9月から東京と新潟市の二拠点生活を開始。2021年9月、古町に複合施設〈SAN〉を立ち上げるため新潟に移住。移住を機にフリーランスとなり、リモートで東京の編集業務を行いながら、〈SAN〉でギャラリー兼ポップアップ企画を行う〈踊り場〉を運営。furumachi SAN

橋本安奈さん

Profile 橋本安奈

岡山県出身。29歳。フリーランス編集者・ライター。大学進学のため上京。卒業後は雑誌『ソトコト』や『TRANSIT』の編集部で、編集者として働く。新潟在住の夫との結婚を機に独立し、2020年8月から新潟生活スタート。現在は、WEBメディアや雑誌、書籍などの編集・執筆を行う。バルト三国のひとつ、エストニアのデザインを日本に輸出するプロジェクトなどにも携わる。

credit text:矢島容代 photo:飯山福子